めんどくさいです。

第1話

「ありえないんだよ」

「また惚気話だったら、お前との付き合いを考えさせてもらう」

「いやいや、今回は、まじにありえないんだよ、肉まんの中の肉が、豚ぐらいにありえないんだよ」

「地方では、あり得るレベルじゃあねぇか」

「とにかく聞いてくれよ」

「まぁ惚気じゃないなら聞くよ、なにがありえないんだよ」

「かわいい」

「惚気じゃねぇか」

「いやいや、違うんだよ昨日デートでさ、その途中に本屋行って、今劇場公開した映画の原作の漫画を勧めたんだよ、それで、どこが面白いのって言うから、カッコイイ所って答えたんだよ、そしたら子供みたいって、言ってきたんだよ」

「それのどこがありえないんだよ」

「いやいや、ありえないのは此処からだから、それでデートの帰りに、どこが好きかって話になって、俺のかわいい所が好きって言うから、かわいい部分って何処と聞いたら、かわいいはかわいいだよって、ありえないんだろ」

「ありえないのは、お前だ」

「いやいや、だって俺のカッコイイ所って答えには、子供みたいで、かわいいはかわいいって、中々の理不尽だろ、ありえないだろ」

「結局惚気じゃねぇか、遠回りに惚気てるだろ、確かに理不尽だけど、お前も子供みたいって思って、彼女の子供っぽい可愛さを堪能してろよ、そうすりゃ丸くおさまるだろうが」

「いやいや、俺の彼女はありえないぐらいかわいいから、そんな子供っぽい可愛さなんて超越するから」

「めんどくさいなぁお前」