16.「T字路」と間違えられがちな「丁字路」

 先日、運転免許の更新に行ってきました。免許を取得してから幸いにして無事故・無違反が続いていますが、それにおごる事なく安全運転を心掛けていきたいと思います。

 さて、今回はそんな自動車運転に関連した小ネタをご紹介。


 よく、ネット上やテレビ等でアルファベットの「T」に似た形をした交差点の事を指して「T字路ティーじろ」と呼んでいる例を目にしますが、この言葉、厳密に言えば誤表現の典型例の一つだったりします。


 法律上や交通安全協会作成の資料などでは、「T字路」ではなく「丁字路ていじろ」という言葉を使用しています。「T」ではなく「丁」という所がミソです。類型である「十字路」が全て漢字表記である事を考えてただければ、飲み込みやすいと思います。


 しかしながら、昨今では誤用である「T字路」の方が一般に浸透している為に、テレビ等のマスコミも「T字路」という表現を許容しているようです。


(参考URL: https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/term/064.html)


 本シリーズ12章で紹介した慣用表現と同じような理由ですね。「通じが良い」のなら、ある程度くだけた表現も許容する――「伝える」という事に重きを置くマスコミならではの発想かもしれませんが。また、同じような理由なのか、一部道路標識でも「丁」ではなく「T」が使用されている物が少なからず存在します。


 ただし、あくまでも本来の表現は「丁字路」が正解です。私が免許更新の際に受けた講習の講師の方も、「丁字路」と言っておられました。


 小説内で使うにあたっては、若者には「T字路」と言わせ、年配者や司法などおかたい職業のキャラクターには「丁字路」と言わせると、雰囲気が出るかもしれませんね。

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