ギリシャ・モンスターズ! その3

・メデューサ


 二人の姉を持つ、蛇の髪を持った醜い女。相手を見た瞬間に石化させる魔眼を持つ。

 実はもともと美しい髪を持った美女で、ポセイドンの愛人だった。が、その美貌で処女神アテナに喧嘩を売ったため、髪を一本残らず蛇に帰られてしまう。

 後にペルセウスによって討伐されるが、メデューサが行った悪行、として上げられるのは、アテナに喧嘩を売った一件ぐらい。わりと被害者。


・ケンタウロス


 英雄量産教師ことケイローンでお馴染みの種族。下半身が馬、上半身が人間。

 温厚な種族であるイメージが強い……かもしれないが、実はけっこう野蛮。お酒が大好き、女も大好き。

 出自が異なっている場合がいくつかあり、ケイローンのように人格者である場合も少なくない。


・ミノタウロス


 牛と人間の間に生まれた魔獣。アステリオスという本名があるが、こちらで呼ばれることはまずない。

 ある王が嫁を牛に寝取られるというトンデモない展開によって誕生した。といっても嫁さんには牛に対して恋心を抱く呪いがかかっており、このためミノタウロスを身ごもることになる。

 人の肉を好むという悪癖がある上、空腹になると暴れ出す困ったちゃん。このため迷宮に閉じ込められた。

 生贄に混じって訪れたアテナイの王子、テセウスによって倒される。


・セイレーン


 例によって上半身が女性。下半身は魚。昔は鳥と言われていたが、後世で魚の仲間入り。

 美声の持ち主で、航行中の船の船員を惑わし、遭難させるというなかなか残酷な方。

 もとはペルセポネに仕えていたとされ、彼女が誘拐された際には捜索に出ている。

 ちなみにトロイア戦争に出ていたオデュッセウスは、自国に帰る途中、セイレーンに遭遇。どうしてもその歌声を聞きたいので、自身をマストに縛り付けて通過するという荒技を実行した。もちろん、船員には耳栓をさせている。


・ラミア


 女神ヘラの嫉妬により魔獣に帰られてしまったザ・被害者。

 もともとはポセイドンの血を引く女王で、ゼウスに見初められる美貌の持ち主。ゼウスとの間に子供をもうけるものの、怒り狂ったヘラに子供たちをすべて殺され、エキドナのような下半身がヘビの魔獣に変えられた。

 しかしヘラの怒りはこれだけで終わらず、子供たちを失った悲しみから逃げられないよう、眠りすらラミアから奪う。安定のヘラ様。

 子供を喰う魔獣として知られ、母親たちが子供たちへの脅し文句に使うことも多かったとか。

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