可愛い子と逃亡生活するお話
@Kurorekishi_Kakutei
第1話 ネットの記事
携帯のうるさいバイブレーションとお気に入りの音楽で今日も目が覚めた。
携帯がフローリングの上で微振動しながら僕の事を起こそうとしている。
僕は携帯を手に取ると目覚ましを止め重い体を起こした。
また憂鬱な5日間が始まる。そう考えただけで大きな虚無感に襲われる。
僕は階段を降り一階へ行くとそこに家族の姿は無かった。家族は皆寝ている。朝の8時だというのに誰一人起きていないのだ。いつもの事だと割り切り僕は朝食も食べずに学校へ行く準備をした。
学校へ着くと、いつもの様にHRを終え、誰とも話すこと無く1時間目までの準備時間を伏せながら潰した。1時間目から4時間目まで僕は授業なんて出ているだけで受けていなかった。ただ、出ているだけ。通知票は全て「1」だった。ここまで清々しい成績だと、むしろ見ていて気持ちが良かった。
僕は産まれた時からの15年間を機械的に過ごしてきた。もう嫌だと思う事すら面倒になってしまい、完全に考えるのをやめていた。
4時間目が終わると体調不良を理由に早退して、家に帰り何もせずボーッと寝転がって過ごしたのだが、今日は寝てしまった。目が覚めると午後の8時で、朝から何も食べていない僕は流石に腹が減った。階段を降り一階ヘ行くと、キッチンの戸棚を開きレトルトカレーを取り出した。ここ5年間、家ではこれしか食べていなかった。
朝食も夕飯も作らない家族は、何も食べさせないわけには行かないのでコイツを買い貯めている。しかも同じ味。ため息を付きながらお湯を沸かしパックを鍋に放り込んだ。茹でている間にボイラーの設定を「9」に設定しうんと熱いお湯が出るようにした。そんな事をしている間に4分が経ち、レトルトカレーが出来た。最早味なんて感じなかった。
食後のシャワーを終えた後、僕は寝ようとも思ったが、さっき寝たので眠ることが出来なかった。埃を被った化石の様なノートPCを開くと、僕は3ヶ月ぶりにネットを見た。いつも同じ様な事でネットの住民達が騒ぎ、そして次の騒ぎが起きる。その連続だった。
適当にネットサーフィンを続けていると、僕は偶然こんな記事を見つけた。
「機械的な日常から解放されるには?」という子供騙しもいいとこの胡散臭い記事
だったが、僕の為だけに作られた様な記事のタイトルだった。
アホ臭いと思いながら記事のリンクをクリックすると、そこにはこう書いてあった。
「退屈な日常から解放されるには、「非日常」を自分で作る他にありません。非日常の作り方は簡単で、何か日常と違う事をするだけでいいんです。例えば、学校をサボって街に出たり、家出をしてみたり。なんなら人を殺したっていい。人気が無いところで女を犯したっていい。なにか日常と大きく異なる事をするんだ。」とその後も似たような調子で馬鹿げた文章は続いた。
完全に頭がおかしいとしか思えなかったが、僕の目にはそれが魅力的に映った。
ここで一話はおしまいです。初めて書くので要領が掴めず、つまらない話が長々と
続きましたが、次回からは「僕」が非日常に取り込まれていきます。
なぜ書いたかというと、夜中布団に入りながら二次元の可愛い女の子とイチャイチャする妄想をしながら、どんどん話が広がっていって、黒歴史確定でも形にしたいなと思ったのがキッカケです。
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