第4話

 けいこはひろこに監禁計画を全て話した。

 ひろこは目を丸くして、どこか落ち着かない様子だった。

「けいこさん、本当に実行するの?」

「ええ、この想いは誰にも譲れない。だから、ひろこさんの力が必要なのよ」

 けいこの言葉はひろこの心を大きく揺るがした。

「でも、その、私なんかで良いの?」

「もちろんよ?」

 ひろこは少し考え込んだ。

 己れの本能と理性が戦っている。

 けいこは言葉巧みに話す。

 ひろこは洗脳されていく。

 そして、

「けいこさん、あきひろを山分けにしましょう!」

「そうこなくっちゃ!」

 のちの悪魔が五人、誕生した瞬間である。


続く

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