第3話 学生時代の思い出
男生徒 「これ……君に」
女生徒 「でも……」
男生徒 「お願いだ! とにかく受け取ってくれよ」
女生徒 「やっぱり、ダメ! 受け取れない」
男生徒 「君は僕のことが……嫌いなのか?」
女生徒 「嫌いだなんて、なにもそんなこと言ってないわ。好きよ、大好きよ!」
男生徒 「だったら受け取ってくれよ」
女生徒 「だって……恥ずかしいんだもの」
男生徒 「なにが恥ずかしい、だ」
女生徒 「だってぇ、恥ずかしいものは恥ずかしいの!」
男生徒 「しっかりしろよ。君は選ばれたんだよ!」
女生徒 「それはわかってるわよ~」
男生徒 「じゃあ、つべこべ言わず受け取れ!」
女生徒 「わかったわよ!」
男生徒 「注意しておくけどいっぱい詰めてあるからな……」
女生徒 「もう……ばっかじゃないのあんた! 持って行けばいいんでしょ、保健
室へ――」
男生徒 「そう。検便を集めるのは保健委員の仕事だからね」
(了)
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