短編
第1話
「
「おはよう」
僕と
「原稿もうそろそろ終わりますよね? 終わらないなら辞めてくださいね」
毒舌も変わらない。
少し寂しい気もするが、原稿が完成すれば何かあるのではないかと期待しながらパソコンとにらめっこ中だ。
寝てないんで、といい僕の枕を抱き枕のように抱え、すーぅと寝息を立てながら数秒で寝てしまった。
こんな毎日がどんどん過ぎていき、一ヶ月が過ぎた。
「放課後の宮殿。完成しました!」
今日も寝ていた美梨さんはピクっと跳ね上がり大声出すなとハリセンで僕を 叩く。
どこからハリセンを出したのか・・・・。
ってか、また寝ないでください。
「今眠いんで、後で見ます。 せんせ・・・・優さんも一緒に寝よ?」
作品が書き終わり、編集者モードが解けたのか、はたまた眠すぎて自分がどこかへ行ってしまったのか僕には分からないが、ぽんぽんとベッドを叩く姿が最高ですね。はい。
それではしつれいしまーす!
パカポーン☆
我に戻った僕は今までのが全て妄想だということに気づいた。
作品は完成してるし、美梨さんとは一ヶ月付き合ってるしあれ? いつ寝たんだろう?
「美梨さん! ハリセンで叩かないでって、何回も言ってるじゃん!」
「でしたら優先生。エピローグとあとがき書いてください。私が夕飯作り終わるまでに仕上げるって言ったの優先生ですよね?」
すみません。今やります。
そんなこんなで完成しました!
「放課後の宮殿。」
一巻完結のような終わり方をしているが二巻・三巻と出していくつもりだ。
まさかここでこのキャラクターがという展開で自信のある作品ができた。
発売されるのが楽しみです。
まだ、美梨さんのチェックをもらってないので書き直しもあるけどこのままいきたいです。
ちなみに完成した日は三月十五日。
ホワイトデーの日です。
バレンタインデーにはハート型のチョコレートを頂いたので、お返しとしてなのかこの日までに仕上げると決めていたので仕上げられてホットしました。
ちゃんとお返しにマカロンも渡しました!
ホワイトデーのお返しと言ったらクッキーじゃないの? とかいう人がいると思います。
ちっ!ちっ!ちっー!
僕がネットで調べたところ
【ホワイトデーのお返しの意味】
マシュマロ → あなたが嫌い
クッキー → あなたは友達
キャンディ → あなたが好きです
チョコレート → あなたが大好き
マカロン → 特別な人
キャラメル → 一緒にいたら安心する
らしいです。参考にどうぞ!
《リアルと妄想》
小説は書き終わったが、まだ世の中に出すことが出来ない。
なぜならライトノベルに絵がないライトノベルなんて存在しない!
今日はデビュー作からお世話になっているイラストレーターの
もうそろそろ来ると思うのだが・・・・。
お茶を入れ待っているとピンポーンチャイムの音が鳴り、玄関を開ける。
「優先生♡ お久しぶりです。会いたかったです〜ぅ」
玄関が開くと空気よりも、何よりも早く優に抱きつく。
美梨はベタベタと優にくっつくみなをはがす。
「みりっちと違ってうちはたまにしか会えないんだからちょっとはサービス暮れてもいいじゃん!」
「ダメです。優さんは私の優さんです」
「今はでしょ? 未来はうちと優先生があんなことやこんなことをして互いの愛を確かめ合い、愛の結晶を・・・・」
「優さんはずっと! ずーっと! 私の優さん何です!」
「あれ? もしかして、ちょっとベタベタしただけでうちに負けるとでも思ってるから・・・・あっ。気づかなくてゴミンね♡」
いつもは気が強く優に毒を吐く美梨だが、みなには毎回調子を崩されている。
「これからも何回も優先生とは会うんだし、うちだってベタベタしたいじゃん! だから、勝負して、もしもうちが勝ったらベタベタ券ちょうだい! 優先生をくれてもいいんだけど、選ばれたのはうちじゃないからそこまでは言わないけど、ベタベタ券くらいいいよね?」
「受けて立ちます」
あ〜あ。美梨下手な誘いにのっちゃった。長くなりそう・・・・。
《リアルと妄想》
初めは料理対決!
お題はないので好きなものを作り、美味しかった方が勝ちというシンプルなルール。
「彼女だからって不公平な審査をしないでよね!」
「分かってます。それではスタート」
味だけで判断したいので作ってくれている間は別室で待機してよう。
二巻の準備っと。
「うちが先に出来たんだよ♡ 食べてみ!」
っはや。え? 別室に来ただけで終わるの?
たった一分くらいのことだよ?
「はーやく! はーやく!」
みなさんが持ってきたお皿には噛んだらサクサクと衣の音とジュワーっと肉汁出てきそうなほど美味しそうな唐揚げ。
でも、どこかで見たことあるような、ないような見た目だよなぁ〜。
「いただきます」
爪楊枝で唐揚げを刺すとジュワーっと肉汁が噴水のように溢れ出てくる。
ゴクリとつばの見込み口の中へと唐揚げを運ぶ。
サク、サクサク。
部屋の中いっぱいに衣を噛む音が聞こえる。
外はサクサク。中はジューシーとプロのような味だが、どこかで食べたことある味だ。
「そんな、からあげショップ『からさん』の唐揚げをレンジでチンしただけの料理食べてないで私のも食べてください。」
美梨さんの持っているお皿にあるのは僕の大好物の肉じゃが。
ごくごく普通の肉じゃがだが、昨日から煮込んであったので味がかなり染みていて美味しい。
うん。普通の肉じゃがですね。
肉じゃがvs買ってきた唐揚げ
勝者は美梨さんの肉じゃがですね。
「まぁ今回はみりっちの勝ちだけど次の勝負では負けないんだから! 次の勝負はキスよ!キス! 英語で言うとKissよ!」
なぜ英語で言ったのかは分からないがえ? 僕は二人からキスしてもらうの?
いや、まぁ〜あの・・・・その
「優さんなにニヤニヤしてるんですか? 私以外の人とキスしないですよね? それとも、キスできるなら誰でもいいって言うんですか? とんだ変態さんですね」
キスしてもらえるのは嬉しいですが・・・・。
「あれ? もしかして、うちと優先生がキスしたら唇だけではなくて心まで奪われちゃうからとか思ってるからこの勝負やらないんですか?」
美梨さんは僕を睨み足を蹴りながら勝負にのった。
《リアルと妄想》
「みりっち、お先にどうぞ」
美梨さんは僕の前に立ち目を閉じ口を突き出す。
行くよ? 行っちゃいますよ?
僕は美梨さんの体をグッと寄せ、Kissをする。
Kissが終わると二人とも顔を赤くし、見つめ合いもう一度Kissをする。
「はい。はい。終わりです。次はうちの番です」
椅子に座らせられその上にみなさんが座る。
みなさんは後ろを向き両手で僕の顔をがっしりと持ち、顔を近づけ一度唇を合わせる。
「ついにしちゃいましたね♡」
みなさんの息が鼻腔をくすぐる。
みなさんはもう一度顔を近づけKissをする。
今度はただ唇を合わせるものではなく、みなさんの口の中にある温かいものと僕の口の中にある温かいものを絡め合わせながらKissをする。
クチュクチュ、クチャクチャと絡めている音が美梨さんのところまで聞こえてくる。
「だ、ダメェ〜。もう終わり。優さんとそんなことしちゃダメなの。優さんも私だけ見て」
美梨さんが壊れた。
「こ、今回はうちの勝ちやね。一勝一敗。継で決めるよ。次はどちらが先に優先生を気持ちーーーー」
「う、うぇーん。優さんは私と付き合ってくれてるの。ほかの人は優さんにちょっかい出さないでよ」
わんわん泣き始め壊れていったので勝負をやめ、打ち合わせは後日行う事にした。
《リアルと妄想》
後日みなさんはうちに来て美梨さんに謝って仲直りをしたらしい。
その現場に僕はいなかったから知らないが。
仲直りしてよかったとは思うが、美梨さんはその日から僕への欲求? が多くなり少し大変だがそこもまた可愛いから許せちゃうんだよね!
みなさん!ラブラブですみません。
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