第11話 2087年9月13日 全米連邦 チリ州 マウレ市 フォレストワイナリー

同チリ州 サンティアゴ市より南下し離れた、マウレ市のワイン産地群マウレヴァレー 人気も少ないフォレストワイナリーに怒鳴り込んだ美久里阿南北浜 


総髪壮年のフォレストワイナリー社長、佐古さこ、不快も露わに

「勝手に乗り込んで来やがって、若僧達が俺に何の用だ」

北浜、リストを差し出すも

「佐古さん、こちらの調査の過程で分かった事がある、使用人の戸籍の件だが、ブエノスアイレス市で軒並み経歴を上書きされている それを辿るとその昔この周辺の住所なんだよ、何か思い出さないか」

リストを突っぱねる、佐古

「知らん、もう、そんな顔役からは降りたよ」

北浜、迫っては

「降りたって、ここに至る迄この辺一帯の連中、目つきが尋常じゃない 調べは付いてる、佐古さんあなた、今も尚反米レジスタンスなんだろ」

阿南、悠然と

「佐古さん、反米レジスタンスの癖に日本人の姓を名乗っては拗れる元です、日本国からも是正勧告させて頂きます」

佐古、鼻であしらう

「俺はいいんだよ、ここもそうだ、皆多かれ少なかれ日系の血も流れている、便宜的にはこれがいいんだ なあ、昔から日本人はよく働くだろう」

北浜、苦い顔で

「いいも何も、社会保障が充実したプレジデントケアに何の文句有るんだ 武装までして、何と戦っているんだ 総体的に得るものなんて無いだろう」

佐古、机の中から紙の束を差し出す

「言わせるか小僧 いいか見ろ、これが各保障の税金の振り込み用紙だ、こんなべらぼうな金額誰が払いやがる、もはや意味不明だ これで分かったろ、健康的な俺達はこの無茶な政策にうんざりなんだよ、文句があるなら帰りやがれ」

北浜、理路整然と

「佐古さんな、税金徴収は、年収・家族構成・地域格差・移民歴を考慮して算定されている、これ反米レジスタンスへの周知徹底広告で何度も言ってるけど、何で分からんかな」

佐古、腕を組んでは頑と

「ああ、分からんな 俺達は病院にも行かんし、失業もせん、年金もワイナリーを持って経営しているから無縁だ、何でかんでも翳め取ろうとするな」

阿南、頭を掻いては

「これが多分に漏れず、戦後の日本の崩壊過程そのものか 全米連邦も詰んでるな」

北浜、尚も

「佐古さん、いいから これは全米連邦皆の最低限の生活保障をするものなんだよ、こうでもしないと国が成り立たない これに渋々納得したから、反米レジスタンスも終戦協定に調印したんだろ」

佐古、怒り心頭にも

「それで極貧の全米南部地域が、恩恵受けると言うのか たかが一筆で、何が変わったと言うんだ、おい」

阿南、うんざりと

「北浜、どうなんだ」

北浜、弁舌さわやかに

「そこは、地域による 例えばブエノスアイレス州は多大な給付金を受け最低限度の生活を乗り越えては、失業率が回復したでしょう 何度もいいますがプレジデントケアは機能しています」

佐古、机を小突いては

「言わすか小僧 ブエノスアイレス州はサービス産業で復興したものの、時間掛かってるだろ 何でもかんでもエンターテイメントするのを止めろ、古のアメリカかぶれが」

美久里、笑顔で

「いいえ、融資したニューヨークのアルゼンチンバー結構流行ってますよ そこからブエノスアイレス州に興味持った人が、結構アルゼンチン全域に旅行に行かれてます 古のアメリカかぶれでは有りません、ここで全米連邦の足並みが揃う最初の一歩だとお考え下さい」

佐古、吐き捨てる様に

「ふん、全米様様か、有り難いね どうしても搾取しか考えつかんのかこの国は、、」

阿南、取り繕う様に

「まあ皆さん、ここは一先ず落ち着きましょう 佐古さん、全て辿ると、ここに行き着くのは偶然ですか、不法移民は全米連邦でも重罪の筈ですよ」

北浜、尚も詰め寄る

「佐古さん、その重罪も、この話の内容次第だ、どうだ続けないか 悪い様にしないぞ」

佐古、頑なに

「ふん取引か、全米南部地域は訳有りの奴は巨万といるんだよ いいか、俺は慈善事業家だよ、今迄敢えて見過ごしてきた役人に言われたくないがな」

阿南、憤慨しては

「慈善って、そうは言ってもあなたの鶴の一声で確かに兵隊が動くんですよね、佐古さん 私でもあなたのその懐が見えますよ」

北浜、切に

「そう、何人死んだんだよ、反米レジスタンス紛争、今迄で923人だよ 幸い市街を巻き込まず大きな紛争にならずに済んでるが、関係無い人も少なからず死んでるんだ、どう購うんだそれ」

佐古、憮然と

「ふん、ちゃんと葬式に出て霊前は積んで来たさ、所詮金次第なんだろ、どこもよ」

北浜、歯噛みしては

「散々暴れて、結局、金で落とすか おい、いい加減にしろよ」

佐古、足を揺すっては

「おう、そっくり言い返したいがね、全米も金出しやがれ」

北浜、うんざりしては

「その為の保障制度だろ」

阿南、制する様に

「平行線だな、反米レジスタンスも終結なんだろ、北浜もそこまでにしとけ」

美久里、割って入っては

「いいえ、それも聞きたいです、全米連邦と反米レジスタンスの偽りの調印も、ここに来て第三帝国が割って入ってきたとあっては、全米連邦と反米レジスタンスと共闘する以外ないですよね それともこれは、鼻っから第三帝国が絡んでの今迄の反米レジスタンス紛争なのですか、どうなっているんですか」

佐古、鼻で笑う素振り

「お姉さん、プレジデントケア反対に応援してくれる人は、それなりにいる しかし第三帝国なんだそれ、世界史の時間か」

北浜、一気に距離を詰める

「佐古さん、猿芝居も大概にしろよ、まだ全米連邦と戦う気か、過去未来絶対第三帝国と共闘は許さないぜ」

佐古、はぐらかしては

「ふっつ、第三帝国、俺に一体何を語らせる気かね」

阿南、見据えては

「佐古さん、何を恐れています」

佐古、悠然と

「この年で、今更恐れはせんよ」

阿南、吐き捨てる様に

「尚も血気盛ん、恐れ入りますよ」

北浜、こことぞばかりに

「それでは、この大ワイナリーですから使用人の顔はご存知ですよね」鞄から、ID写真のプリント一覧を差し出す

「ああ、家族の顔迄覚えてるさ、家族あってこその、このワイナリーだよ ここまで網羅して準備がいいな、小僧」

美久里、例の写真を差し出す

「それでは、この顔は」

佐古、苦笑

「それは知らんな、ユーロ系は誰も同じに見えるが、誰だ」

美久里、毅然と

「このチリ州ワトソン州知事の顔が分からない筈が無いですよね、それとも昔の名前ヘルマン・ブットならご存知ですか」

佐古、視線を外し

「ふっつ、長そうな話はうんざりだ、奴は何でもたかりたがる、思い出したくもない」

美久里、尚も毅然と

「そのたかり、ちゃんと元を取り返しましょう」

佐古、前のめりにも見据える

「方法があるのかい、お姉さん」

美久里、真摯に

「簡単です、排除して引き剥がすまでです 全米連邦裁判所はその為に有ります、差し押さえましょう」

部屋の外が不意にざわつき始める

阿南、察しては

「ここでやらかすのか」

北浜、恫喝

「佐古さん、やるなら幾らでも相手になるぞ」

美久里、前に進み出ては

「皆さん、ここは大切なところです」

佐古、つい笑みが溢れる

「ふっつ、このお姉さん非常に場慣れしておられる いいだろう、その提案聞こうかい」

美久里、佐古を見据え

「佐古さん宜しいでしょうか 第三帝国の財産管理はヘルマン・ブットが一括管理している筈です、ここ一点に絞り一気に捩じ伏せ、第三帝国壊滅させます」

佐古、右眉が上がる

「吹っ掛けるか、お姉さん そんな事誰でも思いつく、生爪でも剥がしてブット何とやらに母音押させる気か、そんな柔じゃないぞ第三帝国は」

美久里、漲り

「出来るか出来ないかの問題なら、私が何としても倒します その為にもヘルマン・ブットがワトソン州知事である証拠が欲しいのです 佐古さんには御迷惑かけません ここでの証言と共に何か証拠ありませんか 是非ご協力下さい」

佐古、思い描いては

「証拠と言われても、ワトソン州知事も一筋縄ではいかんよ だがあいつと今迄交わした会話から行くと、ここだけの話、第二次世界大戦から生きている第三帝国の兵隊と思われるね あいつの細かいボロは、新聞雑誌でうっかり時代錯誤の事言ってるから調べて見なさい、きっと掘り当てられるよ」

美久里、一礼

「はい、それだけで十分です 但しワトソン州知事がここに出入りしている以上もっと証拠がある筈です、もう一押し、何卒ご協力頂けますか」

北浜、悠然と

「佐古さん、何なら強制査察で全部の帳簿見せて貰うぜ」

阿南、制するように

「北浜、それは本当の最後にしよう」

佐古、しかめっ面で

「猿芝居か、硬軟織り交ぜても、ほだされんよ」

北浜、いよいよ

「ならばだ、不明な点がある ワイン蔵に関してだが先日迄凄まじい電力使ってましたね、市場にフォレストワイナリーのワインが大量に出回ってるにしても、今日現在に至る迄何故これだけ落差があるのですか」

佐古、取り繕う様に

「ああ、反米レジスタンスも一区切りついてからの、ワイン蔵の在庫整理だよ 正に投げ売りだね、まだ残っているから買っていくかい、何かの縁だまけるぞ」

美久里、佐古を見つめ

「佐古さん、安ワインの投げ売りならパラレルインターネットの噂に上がりますが、一切聞こえてきませんよ」

佐古、項垂れる

「はー安ワインか、がっかりだよ、俺たちの苦労がね、実に悲しいね」

阿南、捲し立てては 

「漸く話が見えて来ましたね 改めてこのワイナリーの事業計画書見たが、謎のブロックがある、ワイン蔵に秘密の研究所があるとは凡人では思いつきませんが、その謎のブロック見せて頂けませんか」

佐古、詰め寄る

「貴様等に、見せる義理は有るのか」

北浜、頑と

「有るな、今から査察を行う このワイン蔵全部見せて貰うぜ、こちらも出張ってる以上、穏便に報告上げないといけない、この穏便の程、前後の話から分かるよな」

美久里、促す様に

「佐古さん、ドアを開けるだけですよ」

佐古、重い腰を上げては

「やれ、分かったよ ああ、ここだけの話にして欲しいが、奴らに貸してるだけだ ただな、見せてもいいが、お前等絶対後悔するぞ」

美久里、目元だけで頬笑む

「やっとお話に飽きた様ですね」

佐古、表情変わらず

「その硬さ、まあいい 賢いお姉さんは、隙あらばとことん聞きたがるからな、見たら何も言えなくなるだろ」

美久里、漸く綻ぶ

「そうですね、拝見したら納得もしましょう」



三棟続くワイン蔵の右端 佐古、ワイン蔵に相応しく無い強固なドアを古い鍵で三つ開けて漸く入る 続く阿南北浜美久里の3人

佐古がブレーカーを上げると照明が瞬き 居並ぶ人が入る程のカプセル20個、半透明のキャノピーが上がったまま

北浜、目を凝らし

「このカプセル何だよ、人間用か」

阿南、ただカプセルを見つめる

「ああ、俺の知ってる低温治療カプセルと違うな」

美久里、不意に顔を背ける

「多分自作機ですね」

佐古、憮然と

「ああ持って行かれると厄介なので説明するが、冷凍睡眠の試作機らしい 1981年からここにあるが、第三帝国とは恐ろしいものだな」

北浜、食って掛かる様に

「カプセルなら、中の人はどうした」

阿南、一つ一つ巡り

「全部空だな」

美久里、逡巡しては

「今更ですが、遅かったですね」

佐古、淡々と

「さて、それもどうかな、たまにお偉いさんが出入りしていたが、解凍するも半分は死んでるとかだ その始末はあいつらがやってるから聞かれても答えれんがね」

美久里、従容と

「ここにブットがいたのですか」

佐古、近くの古い脚立に座り

「さあ、ここから目覚めたかどうかは預かり知らないよ お姉さんがブットと呼ぶワトソンは2050年頃から突然現れた、今でも手が震えるのは冷凍睡眠の後遺症かもな」

阿南、凛と

「中が空である以上、それは考慮しましょう」

美久里、思い描いては

「手の震えですか、」

佐古、思い出しては

「ああ、時折な」

阿南、思いを巡らせては

「自家製冷凍睡眠なんて例が無いですよ、そのこじつけは難しいですね」

佐古、苦笑混じりに

「かなりの冷凍だぞ、生きてるのが不思議な位だ それでだ、先月また来て最後の一体とか解凍して行ったよ、全部出して、大方動き出すんだろ そうお姉さん、事を荒立てて、俺達と奴らとドンパチは勘弁だからな」

美久里、口を真一文字に

「この事は口を噤みます、ご安心下さい ただ武器倉庫も当然有りますよね」

佐古、手を扇いでは振る

「ワイン蔵に火薬なんてとんでもない、先代からも断ってるさ それにワトソンは今や州知事だよ、その箱にあたる工場の誘致など容易い筈さ 信用ならないかい、もちろん細かい和議も今迄したが、予想を越える計画は俺の範疇外だよ 物騒な話はここまでだ」

美久里、深く息を吸い

「呆れますね」

阿南、何度も首を振っては

「全く佐古さん、何故早く通報しないんですか」

北浜、捲し立てては

「おい、全米連邦をコケにするなよ」

佐古、嘲笑しては

「若いなお前等、新世紀の御時世に第三帝国が動き出しましたって、どこが信じる そして敢えて言おうじゃないか、第三帝国の薫陶を受けた将校なら、ありふれたカリスマ性も持っていよう、それこそ今の全米はようこそだろ、ワトソン州知事の就任はお前等全米の自業自得じゃないのか」

北浜、舌打ちしては

「正論で返せないぜ」

美久里、一礼しては

「世代を渡った破る前提の和議は、佐古さんの足元が危うくなりますよ」

佐古、視線も遠く

「ああ、それなりの保険は掛けている、心配はしなくていい」

美久里、尚も

「命は御自分だけでは守れませんよ」

佐古、尚も遠い視線

「今更、全米に日和れとでも」

美久里、凛と

「現在の全米連邦程、真摯な国は有りません」

佐古、ほくそ笑む

「はは、心配してくれるんだねお姉さん」

美久里、満面の笑みで

「はい、ここの安ワインは改良の余地がまだ有ります」

佐古、目を覆う

「そこかい、お姉さん」

美久里、尚も笑みを湛える

「ええ、」

佐古、呆れ果てては

「呆れるよ、ええ、お姉さんは余裕有るな」

阿南、一歩前に進み出ては

「佐古さん、誰が眠っていたか、リストが絶対あるだろ」

佐古、憮然と

「そんな資料はこの前全部持って行かれたよ、口止め料も幾ばくかだ、うっかり喋っても害が無いと思ってるんだろう そんなリストなんて信じられるか、探すのは時間の無駄だ、止めとけ」

北浜、詰め寄っては

「カプセルに眠っていた顔なら覚えてるだろ」

佐古、事も無げに

「在り来たりの質問だな しもやけさせない為か、特殊なフェイスマスク被ってるから分からん」


部屋の半分を占めるジェネレーターを尻目に、冷凍睡眠カプセルを丹念に見て行く一同

美久里、とくとくと

「本当の試作機なんですね、この大掛かりな目的は察しますけど」

北浜、慌てふためき

「いやいや、まさかのヒトラーですか」

阿南、立て板に水で

「いや、それは有り得ん 自害したヒトラーのDNA分析したが証拠案件と一致している ただ再調査したのが旧ソビエトか、これでは当てにもならないか」

美久里、意に介さず

「都市伝説は今もですよ」

北浜、我に返り

「念の為、髪の毛皮膚片拾って行くか」

阿南、逡巡しては

「第三帝国、動き出すのか、また眠るのか、どっちだ」

美久里、毅然と

「いいえ、動き出す筈です、永い眠りは辛いですからね 但し状況を鑑みますと丁半何れもです ただヒトラーがいれば大事が待っているでしょうけど」

静まる一同

佐古、ポツリと

「いや、ワイン蔵からフェイスマスクを被ったままの奴らをちらっとは見たが、ヒトラーじゃない、襟足は皆ブロンドだったよ ヒトラーでもなければ第三帝国は本格的に動かんだろ」

阿南、頭を抱えては

「やれやれ、これが知れたら、それでも大事だ」

佐古、諭す様に

「だから後悔すると言ったろ、ここは絶対に戦わず、万が一にでもヒトラーかもしれない誰それの起きた奴の寿命を待つ事だ ただヒトラーである可能性は限りなく低いがね」

北浜、佐古に食って掛かっては

「ここで、嘘を言うなよ」

佐古、偉丈夫に

「ふん、もし本物がいたら、もっとふんだくてただろよ 勿論ここではビジネスチャンスの事を言ってる もっとも、それは万が一も無いがね」

北浜、歯噛みしては

「今日迄こんな大事を、全く大した度胸だな」

佐古、吐き捨てる様に

「くどいな役人は、襟足は皆ブロンドだよ」

美久里、整然と

「佐古さんを信じましょう もしヒトラーが生きていたら、やはり良心の呵責に苛まれて身動きも取れませんよ、」

佐古、何度も頷き

「それは大いに同意する、ヒトラーが目覚めたら取り巻きが必ず息巻く筈だ」

美久里、笑みを湛え

「佐古さんありがとうございます、大いに参考になりました フォレストワイナリーの場所は控えますが、区切りがついたら、ここの映像を放送させて頂きます」胸のブローチカメラを指差す

佐古、怒りを通り越し、苦笑

「盗撮かい、用意周到だね」

美久里、切に

「いいえ記録映像です、歴史の証言は貴重ですよ それにこのフォレストワイナリーも国連の証言者保護プログラムが適用される筈です」

佐古、まなじりが上がり

「反米レジスタンスに国連がかい、まあいい、協力は惜しまなかったから察してくれるだろう お姉さんを見込んで言うが、いいか絶対に第三帝国追い込めよ、俺たち以上に全米で暴れたら洒落にならん、俺だって人生全うしたいんだ」何度も指差す

北浜、吐き捨てる様に

「ああ約束だ、便宜は計る、今日から全うに健全経営図る事だな」

美久里、淡々と

「ご心配は有りませんよ 佐古さんの先代の約定までは、罪は問えませんからね」

佐古、慇懃に

「これは有り難い ただ第三帝国の同調者は確実にいる、この先は刺激せず気をつける事だな」

美久里、不意に拳を固める

「勿論ですよ」

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