僕達の命は、たったの一言で消失する。死にたくなければ恋をしろ！

今回紹介しますのは、山本さんの「シニガミヒロイン」です。

「恋愛・ラブコメ」編ではありますが、デスゲームを組み合わせた面白い作品です。

～　基本情報　～

　作品名：シニガミヒロイン

　作者名：山本正純さん

　　状態：連載中、21話　（2016年5月7日現在）

　総文字：72,510文字

　一話字：約3450文字　　＊単純計算をしています。（2016年5月6日現在）

　ＵＲＬ：https://kakuyomu.jp/works/1177354054880673550

～　あらすじ　～

　生存率０％。「小説家になろう」で自己最高ＰＶを記録した緊迫の恋愛シミュレーションデスゲーム。早くもカクヨムで重複投稿開始。諸事情で不定期更新中。

　東京都千代田区に住む高校２年生、赤城恵一は幼馴染の白井美緒との登校中、何者かに襲われ、拉致されてしまう。

　見知らぬ体育館で目を覚ました恵一は、そこに同い年くらいの男子高校生が集まっていることを知る。

　密室と化した体育館に閉じ込められた彼らを嘲笑うように、ステージの幕が上がりラブと名乗る覆面の人物が姿を見せた。ラブは、自らが男子高校生集団失踪事件の主犯だとカミングアウトして、彼らを戦慄させる。

　その事件は、特定の地域に住む男子高校生４８人が、ある日突然何者かに拉致され、１か月以内に遺体となって家族の元へ送り返される怪事件だった。

　事件は１か月に１回のペースで起き、被害者は５００人以上。ラブは１２カ月の間に無慈悲に男子高校生を殺してきたらしい。

　そんな中でラブは、集められた４８人の男子高校生に対し恋愛シミュレーションデスゲーム開催を宣言。恵一達は、強制的にデスゲームに参加させられてしまう。

　恋愛シミュレーションゲーム初心者の恵一は、仮想空間内で行われる理不尽なデスゲームを全クリできるのか？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（作品より）

～　マイレビュー　～

――この作品にこそ光が当たるべきである――

　ストーリー　★★★★

　キャラクタ　★★★

　アイデア　　★★★★★

　まず、アイデアが良い。一般的な「普通の」デスゲームでなく、かといって恋愛でもなく。重なり合わないであろうその二つを掛け合わせたアイデアこそ、この作品の核であろう。ストーリーについても、デスゲーム世界でも揺れる派閥、そしてありがちではあるがデスゲーム運営のハプニング、現実世界で帰りを待つもの。と、それぞれのストーリーを絡ませながら構築させるのは容易ではないだろう。また、デスゲーム内で攻略方法を見つけるために奮闘、そして生死がかかったクイズからはしっかりと緊張感が漂っている。

　デスゲームという設定上、登場キャラが多くその描写は少し足りなくなってしまっているが、それを補うだけの重要キャラも登場している。ゲームの運営であるラブ、玄人であろう桐谷、主人公である赤城など、言動から性格がうかがえるキャラクタも多いので、作者の慣れを感じるものだ。