第2話 出会いの季節
突然の言葉に驚くことしかできず、結果的に彼女の言葉を無視してしまうことになった。
一瞬の沈黙。
「ちょっと、私が独り言言ったみたいになったじゃない。」
彼女はわざとらしく頬を膨らませて言った。
「ごっごめん。」
僕は軽く頭を下げると、その場を逃げるように去って行った。
彼女は僕の背中に向かって叫ぶ。
「私の名は琴葉!安藤琴葉だよ!」
安藤琴葉。
この物語は偶然なのか、必然なのかどちらにせよ彼女との出会いによってはじまる。
言葉の泪 マサカサマ @ryotaro4646
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