催眠小説
私はだんだん眠くなる。眠くなる……。
今、私は睡眠薬を四種類飲んで、これを書いている。意識はだんだんと朦朧としてきている。だが、これを書き終わるまでは眠れない。
そもそも、不眠症になったのは約四年前に発症した、躁病だ。夜、寝なくても大丈夫。自転車で夜の街をぶっ飛ばしたりした。元の職場に新聞紙を丸めて生首を作って、脳天にダイヤモンドシャープナーをぶっ刺して、警備のおじさんに渡したっけ。しばらくして、警察官が来て、その一人と相撲を取ったりした。アマゾネスでの買い物が止まらず、散財して、いらないものを買った。全て、躁病のせいだ。
躁が治ると今度は強烈な鬱病が私を襲った。双極性障害というれっきとした、脳の病気だ。私は一日中布団にくるまり、自殺を考えていた。首吊りにしようか。薬物自殺をしようか。
ああ眠い。もうこの話は終わりにしよう。最後にこれだけは言っておこう。
ウソぴょん!
ああ、睡眠薬が効いてきた。この話が真実かどうか知りたい方は、食べるものを持って、岸根公園まで来て欲しい。とにかく、空腹で眠れないんだ。睡眠薬? そんなもの持っていない。話が矛盾してるって? 私は眠るためにこれを書いているんだ。内容なんてないよう。
限界がきたようだ。おやすみなさい。
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