アイロンマン対バリカン星人
アイロンマンはLL105星雲から地球を守るためにやってきた自称正義の味方だ。決して金持ちのボンボンが金にあかせて作った戦闘用スーツではない。
バリカン星人も君たちが思っているほどの悪人ではない。週五日は労働し、休みの日は家族団欒を楽しむ宇宙人だった。しかし、バリカン星が謎の爆発で消滅してしまった。生き残った彼らは第二の故郷を探すべく宇宙戦艦トマトに乗り、全宇宙を漂流しているのだ。
それは不幸な出会い方だった。バリカン星人が見つけたのは地球。アイロンマンが守るべき場所も地球だった。
アイロンマンは巨大化し、バリカン星人の宇宙戦艦トマトに得意のスケジュール光線を打とうとした。その瞬間、百万人のバリカン星人が巨大化した。アイロンマンは地面に押しつぶされて気絶した。(生死不明)
バリカン星人は国連本部に行き「悪さしないから、地球の片隅に置いてけろ」
と直談判して、許された。
人間たちは最初は戸惑ったが柔和なバリカン星人とすぐに溶け込み仲良くなった。
これに怒ったのはアイロンの父だ。直ちにアイロン宇宙警備隊を全軍地球に派遣した。
「強大な敵がやってくる」
宇宙科学天文台が衝撃の発表をした。それを聞いたバリカン星人の代表は、
「我々が退治しましょう」
と申し出、全軍で宇宙に旅立った。地球人は皆、涙を流して応援した。
戦いは兵糧を地球からすぐ受け取れるバリカン星人が有利に事を進め、勝利した。
アイロンの父は、
「もう地球など知らん」
と言って退却した。
こうして熱い友情に結ばれた地球人とバリカン星人だったのに、あんなことが起きるとは……。
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