第42話〝ぷぅぷっぷぷー!″

ドッ…ドッ!


ドッ…ドッ!


ドクン!


プシュー!💨


ピグ:「ぷぅぷっぷぷー!」


マスタードグ:「何が起こったというのじゃ!」


エレ:「あー!おなかいっぱいだよ!

生き返ったー!」


ウリやん:「このプリンは、あかんで!」


エレ:「もう、いいよ。

おなかいっぱいだから。

ん?

僕ここで、何をしてたんだっけ?」


ハリやん:「こいつの、ハングリーパワーは、今後、要注意やで。

腹減ってきた時は、近寄らん方がええな。」


ピグ:「ぷぅぷっぷぷー!」


ウリやん:「うわっ!なんや?

あっちは、あっちで、えらいけったいなこと叫んでるで?」


マスタードグ:「ピグ!どうしたのじゃ?」


ピグ:「いやー!わかったんです!

私にも、あのエネルギーの操りかたが、出来るようになったんだにー!」


ジラ:「にー!は、真似しなくてもいいんじゃないかしら…」


ハリやん:「ピグはん。

同じ、イリュージョン出来るんでっか?」


ピグ:「やってみましょう!

にー!」


ジラ:「だから、にー!は、いらないってピヨ!」


エレ:「ピヨ?」


ジラ:「何?何したピヨ?」


ウリやん:「えらい、けったいな変装やなぁ。」


ジラ:「ちょっと!

なんで、私なのピヨ!

やめてピヨ!」


ピグ:「もとに戻すにー!」


ジラ:「ちょっと!やるなら、言ってからやりなさいよ!」


ハリやん:「ピグはん!

リクエストしてええか?

ヒソヒソ…」


ピグ:「えぇ〜…?嫌ですよ…」


ハリやん:「頼む!

ちょっとだけ!」


ピグ:「怒られる前に、戻しますからね。

にー!」


ジラ:「エレ?あなた、おなか空いた時は、いつもあんななの?」


エレ:「えっ?何が?

ぎょえー!!!」


ジラ:「何?何よ!

はっ!

ピ〜グ〜💢

いいかげんにしてよー!」


ウリやん:「あぁ…腹痛ぃ…おもろすぎるで、た、たまらん…」


ハリやん:「ひゃぁ…笑いすぎて…おなら出てしもた…

ほんま、たまらん…」


マスタードグ:「そんなことして、遊んでいる場合じゃないぞ!

エレ殿が、スンクをぶっ飛ばしてくれなければ、我々は、やられていたのじゃぞ。


この先、どんな奴らがいるのか、最初でさえ、あんな強敵なのだ。

これは、かなり危険な状況じゃぞ。」


ピグ:「確かに、強敵でしたが、私が不完全を選択したことが、ようやく報われたようです。


どうやら、自分の能力以上の相手が現れ、そのチカラを経験すると、そのレベルまで、進化できるようなのです。


なんか、なんとかなりそうな気がします。」


エレ:「それが、あの変装なの?

本当にすごいのかなぁ…」


マスタードグ:「なぁ、ピグよ。

先程から、あの方向に異様なものを感じるのだか、おぬしは、気づかぬか?」


ピグ:「そうですね…

行ってみましょう!」


エレ:「僕も、おなかいっぱいになったから、まだまだ行けるよ。」


ジラ:「ピグ…!

もう、いいかげんに…。

この顔、元に戻してくれない!

しかも、どんどん大きくなって、

重いし、自分では見えないし。」


ハリやん:「あぁ…もう、あかん。

ちびりそうや!

お…おもろすぎる…!」


ピグ:「うわっ!忘れてました…

元に戻すにー!」


…そして、ピグたちは、さらに奥へと進んで行った。


ピグ:「あの…マスタードグ…

わたしは、あの蜃気楼のようなチカラを持つ、あの親玉が何故かわかりませんが、悲しい色に包まれているように見えていたのです。


それが…

気になって仕方がありません…」


マスタードグ:「ピグよ。

この世界が異常な状況になった原因は、奴の仕業に間違いないだろう。

お主が、この世界に来ることになったのは、まさしく奴の存在が原因なのだ。」


ピグ:「しかし、彼らは何故?

この世界をコントロールしようとしているのでしょうか?」


マスタードグ:「わからぬ…

しかし、奴らがやっておることは、間違った方向に向かっていることは、間違いない。

今の世界を見て見ることだ!


いや、正しく見ることすら出来なくなっているではないか!


もう、奴らのやりたい放題になっておる…」


「誰がやりたい放題だって?」


マスタードグ:「なぬ!現れたか!」


スンク:「仕返ししてやるにー!」


エレ:「スンク?」


「そろそろ、お前たちには、消えてもらうぞ!」


マスタードグ:「気をつけろ!

どれだけの軍勢かわからぬぞ!」


「軍勢?何をバカなことを!

どこにそんな軍勢がみえるのだ?

我らの力を、みくびりすぎではないのか?


これが、我々の全てだ!」


マスタードグ:「なんだと?あの壮大なLEOシステムも、お主らの仕業だというのか?」


スンク:「当たり前だにー!」


マスタードグ:「なんということだ!

あのLEOシステムは、たったこの二人の仕業だというのか!


もっと強大な組織なのだと思っていた…


この世界は、こ奴らたった二人に追い込まれていたというのか…」


ジラ:「なぜ?あなたたちは、こんなことをするの?

何が目的なのよ?」


「話す必要などあるのか?

なぜかだと?


人類というものが、くだらない生き物だからだ!


人類の歴史を振り返ってみることだ。

なんとつまらない馬鹿げた生き物だと思わないか?


俯瞰的視点で見てみるといい。


悪魔というものが存在するとするならば、それは人類ではないのか?


闇の世界に通じているのではと思えるほど、残虐ではないか!


長い間何をしてきたのだ?


殺し合いだよ…


我がの欲望を満たすためなら、我がの信念を正当化するためなら、ためらうことなく、全てを殺めてきた生き物ではないか!


我々は、そんな悪魔に迫害されてきた。


遥か昔から、同じような事が繰り返されたきた。

まだ、未熟な時代だったからとでもいうのか?


いや!


今でも変わらないじゃないか…。


自分の国を守るために、

自分の家族を守るために、

自分の宗教を守るために、

自分の考えを守るために、

自分の財産を守るために、


まだ、自分勝手な殺戮を繰り返している…


命のやりとりだけには、おさまっていない。


人類は、自分のためなら、平気で他人の心の殺戮まで行う…


我々は、孤児だ。


それぞれ、金のために家族を失った…


ゴールドスミスの末裔だとでも思ったか?


いいや!違う!


我々は、それらも利用し、さらに全てをコントロールする世界を実現してやることを決めたのだ。


あとは、簡単だ。


思いのチカラを利用すればいいだけだからだ。


この世界の法則を理解した時、このビジョンは確立したのだ。


あとは、邪魔者が現れることのない仕組みを進めるだけだ。


そして、チカラのありそうな邪魔者は、早いうちに始末すればいい。


そういうことだ。


そして、この計画に一番邪魔な存在は、お前たちなんだよ!


こんな愚かな身勝手な人類を、守ろうとするお前たちがな!


そんな馬鹿げたことをして何のためになるのか、こっちこそ理解が出来ない!」


マスタードグ:「たった二人で、この世界をコントロール出来るものなのか?」


「コントロールするために、人数が多いことが有効ではない。

どれだけのチカラを持っているかだ。

だから、我ら二人だけで十分なのだよ。」


ジラ:「この世界をコントロールする目的は、何なの?

それは、あなた達に何をもたらすというのよ!」


スンク:「お前たちには、教えてやらないにー!

邪魔な存在は、お前たちだけだにー!

お前たちさえいなければ、あとは、簡単にコントロール出来るにー!」


「そうだ。

うまい具合に、この世界の中で、我々に抵抗出来るチカラを持つ者たちが全て揃った。


この時を待っていたのだ。

まとめて始末してやろう!」


スンク:「にー!」


ピグ:「そうは、させません!」


スンク:「また、気を中和するにー!」


ヒュイーン…


マスタードグ:「まずい…これでは、何も出来ん…」


ピグ:「ぷぅぷっぷぷー!」

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