第25話〝《秘密の書》″

ジラ:「…? …! えっ?! エレ!」


エレ:「イテテテ…さすがに、コンニャクでも、あの速度だと凄い衝撃になるんだね…気絶しちゃった。。。」


ジラ:「エレ?大丈夫なの?!」


ピグ:「コンニャク?」


エレ?コンニャクとは、どういう意味ですか?

ねぇ、ジラ?」


ジラ:「エレ?あなたに何が起こったというのよ?」


エレ:「案外ピグの言うとおり、僕の思いの強さは、予想以上に強かったみたい。

実は、僕は、イジメられて一人ぼっちで過ごすことが多かった時に、ある遊びにハマっていたことがあるんだ。

今から思うと、それが、良い練習になってたんだね。」


ジラ:「遊び?」


エレ:「そう。テレビでやってたのをマネしていただけなんだけど。

例えば、少年ジャンプを真っ二つに引き裂く技があって、力を入れずにやってのけたり、割りばしをハガキで、瞬時に切ったりするんだけど、例えば少年ジャンプの場合、豆腐だと思うんだ。

豆腐と思うと、力を入れずに引き裂くことができるんだ。

それって、良く考えたら、法則2️⃣を使ってたんだね。

だから、さっき、ジラが心の法則を忘れてはいけないと言ってくれた時に、この遊びを思い出して、ピストルの玉が、コンニャクだと思うようにしたんだ!


でも、あれだけの威力で撃たれたら、コンニャクも凄い衝撃を受けるんだね…

もっと柔らかいものにしたら良かったよ。

イテテテ…」


ピグ:「エレ。やっぱりあなたは、凄い!

私が、あなたの思いの強さで、臨機応変に対応出来なかったくらい凄いのが証明されましたね!」

ぐるんぐるん…


ジラ:「ピグ…さすがに私も、そのぐるんぐるん…にうんざりしつつあるわ…

でも、良かった。

エレが無事で。」


エレ:「ねぇピグ?さっきの悪っぽいやつに、何をしたの?

倒れてたから、僕見れなかったんだけど。」


ピグ:「わかりやすくいうと、気功波というのを試してみたんです。

ただのエネルギー波ですよ。」


エレ:「かめはめ波みたいなやつってこと?!


うおぉぉ!カッコイイィィ!


この世界でもできるんだね!

いいなぁ。難しいんだろうね。」


ピグ:「思いのチカラを利用して、うまくこの投影の世界の潤沢なエネルギーをコントロールすれば、以外と簡単なんですよ。

物質化して見えているもの全て、この世界はエネルギーでしかないんです。

それは、思いのチカラに反応して変化します。

そして…」


エレ:「あの、ピグ、難しい話になりそうだったら、もういいよ。

でも、見たかったなぁ…残念。」


ピグ:「エレ、あなたの携帯電話を少し預からせて頂けませんか?

少しの間だけ、シールドをかけておきたいのです。」


エレ:「わかったよ。

しょっちゅう物騒な連中がやってきたら、大変だものね。」


ジラ:「しかし、私たちに懸賞金がかかっているなんて…」


ピグ:「殺し屋を利用する昔ながらのやり方できましたね。

小手調べってやつですね。

はっきり言って、そのレベルであれば大したことはありません。

私が、不完全を選択したほどの、脅威を感じたもの。

やがて、現れるその脅威に対するまでに、やっておくことがあるんです。」


ジラ:「やっておくことって何なの?ピグ?

私も知らないわ。」


ピグ:「実は、探し物があるんです。

この世界に来る前に、教えてもらった《秘密の書》です。」


エレ:「うわぁー!なんだが面白くなってきたよ!冒険らしくなってきたね!たのしそー!」

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