日曜日は冒険日(クエストディ)

一文字 空

第1話 「わたしと一緒に、冒険しましょ♡」

 高校に入学して間もないある日。僕は見知らぬ先輩から突然、声をかけられた。

「きみがイズミ タクヤくん?」

「はい。 そうですけど?」

「私と一緒に、冒険ぼうけんしない?」

「…………冒険、ですか??」

 それが、僕が先輩と出会ったきっかけだった。


「そう、冒険クエスト!」

 はにかみながら、そう答えたのは僕より背が低くてメガネをかけたおかっぱの……知らない男子になんか絶対、話しかけたりしないタイプだった。

「えーと……罰ゲームか何か、やらされてるんですか?」

いぢめとかじゃないかなんて事まで考えたけど、話しぶりからはそうじゃなさそうだし、唯一ありそうなパターンで罰ゲーム?って言ってみたんだけど……

「えっ? そういうのじゃないんだけど……そっか、ちゃんと説明しないと理由わけが分かんないよね」

先輩はそういって説明し始めた。

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