マネキン磨き
ひでシス
プロローグ
大学の先輩に半ば強引に家に遊びに来ることを誘われた私は、カオリ先輩の家で紅茶を飲んでいた。カオリ先輩は私を呼んでおいて特に何かをするわけでもなく、紅茶を飲んでいる私をニコニコとしながら見つめている。
「ふぅ……。美味しいですねこのお紅茶。」
「うふふ。いい香りがするでしょう。私特製の紅茶なのよ~~。さぁ、もっと飲んで飲んで」
調度されたティーカップとポットとテーブル。カオリ先輩の家は狭い賃貸ではあったものの完璧な形をしていた。そういった完璧さがなんだか彼女は怪しい人間ではないことを物語っているようで、私はどことなく落ち着いていた。
「…あ。じゃあ、お言葉に甘えて……。」
カオリ先輩は紅茶を淹れたものの自分で飲むわけでもなく、空になった私のカップに2杯目、3杯目をどんどん注いでいく。私は勧められるがままに紅茶を飲んでいたら、なんだかだんだん眠くなってきてしまって、そしていつの間にか意識を失っていた……。
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