Web小説の評価基準を考えて見たり

めきし粉

ビュー数は急降下

実はWeb小説とかいうのは、あんまり熱心には読まない人なんですけれども。


Web小説っていうのは消費者の時間支配が緩慢だから

(一方で、例えば劇場で見る映画は支配的に作用している。作中の物語と時間の話なんかはジャン・リカルドゥなんかを読んで貰うとして、ここではもっと下世話に)

長編の連載Web小説なんかは、

チラ見して途中で辞めちゃったりする人も多いと思うんですよ。


イメージで言えば、連載の最初は人が来て取りあえず見ていく。

後は波が引くように減っていく感じ。


そして一部の熱心な読者が連載の最後までつきあってくれる形が

典型的なパターンになるのではないのかなぁっていう予想があるんです。

たぶん正しいと思うんですが。


これはビュー数にどのように反映されるのかってのを考えると、

グラフに落とすとおそらく双曲線的なものが現れるはずだと。


まんま中学生ぐらいで習う双曲線の数式で

y=a/x という感じで線形モデルのイメージで現せそう。


最初の訪問者aが1000人いたとすると

このモデルケースではこんな推移になるはず。


連載一回  1000

連載二回   500

連載三回   333

連載四回   250

連載五回   200

連載六回   166

連載七回   142

連載八回   125

連載九回   111

連載十回   100


※カクヨミだと作者は

※連載ページ数ごとのビュー数を確認できるようなので

※お暇な人は確認してみると面白いかも。


また、この数式に変数tをおいて、y=t・a/xとすると

このグラフのカーブが

急になったり緩くなったりするのも表現できそう。

(途中だけ読むような人の部分は、補正するとして)


実際は、連載の過程で緩急があったりするわけで、

(話の展開で急激に落ち込むとか、

読者のふるい落としが早々に終わって直ぐに安定しちゃうとか)

なかなかモデル通りには行かないかもしれないけれども、

傾向としては見られるのでは無いかなぁっと。


で、Web小説のビュー数に

典型的なパターンとしてこういう双曲線があるとすると、

「小説としての評価」として、

このy=t・a/xの「tの値」が重要になってきそうだという予測ができたり。


要するに最初の方に大量にビュー数を集めたとしても、

数話でその大半が居なくなるのは「あまりよろしくない」のでは無いかと。


ただ「Web小説としての評価」というのは、

コンテンツ消費時間の質が問題になるだろうから、ここで問題にしている「小説としての評価」とは少し違う事になるかもしれない。

(冒頭の少しを読む数分が楽しめたっていうのもWebというメディアの特性上、価値としてはあると思ったりする。でも、これが紙の本だと本屋なんかで少し「立ち読み」されて棚に戻されるって事になるかも)



で、もう少しy=t・a/xの数式を考えてみると、

おそらくは、

この曲線の漸近線(収束するラインって考えて下さい)を求めると

最後まで小説読んでくれるであろう人の残留率が事前に予測できるはず。

これを使うと「変な動き」をしている魅力的な小説が

機械的にピックアップできるかも。


たぶん重要なのは最初とか最後の数字よりも、

それを繋ぐ「線の動き」だと思うんですね。


100話で完結する連載があるとして、

イメージとして前半の10話ぐらいの数値で曲線のモデルを作ってみて、

(このモデルづくりには、最初の20話分ぐらいの数値が必要なのか、あるいは5話で十分なのかっていうのは、媒体の読者層によっても違うでしょうから、それぞれに統計を取った平均値とかから見てみるべきかもしれません)


そこからの予想よりも「上に行ったか」「下に行ったか」で

その小説の読者を惹きつける力とか持続させる力ってのが判るのでは無いかとか。




まぁ漸近線の話は、少し置いておいても、

いま普通にチェックされているトータルのビュー数であるとかは

「Web小説としての評価」かもしれないなぁっと。


もちろんWebで少し読んで★をつけたり評価する人も

「Web小説としての評価」がかなり入っているはず

(Web小説を読んでいるのだから当然の話だよね。

でもこれは「小説の評価」とは、ちょっと違う所があるかも)


ようするに「Webで高評価だから」って

単純に書籍化してしまうとイタイ目にあうかもって話。

(某社のアレの話を挙げるまでも無く)


まぁ、実際、その辺の事が判りだしてカドカワさんとかも、

単純にWeb読者に評価を求めるのではなくて

編集者が見て評価する「Web小説の持ち込み」ってのを、

やり出したのかもしれないと考えて見たり。



*************


というような話を最近、色々と考えておりまして、

まずは、y=t・a/xの数式を考えて見るために、

実際の数値を確かめてみようと思ったワタクシ。


この所、二週間ほどかけてコツコツと

カクヨミに自作の長編ラノベを連続投稿しておるのですよ。


するとですね。


ワタクシの場合「そもそものビュー数が稼げない」という根本的な問題が。。

母数が少ないもんだから、

途中の数話を読んで帰るって人が

結構な割合になってしまっておるではないか。。

補正値とか作れ無いだろうwてな勢いで御座います。


・・・これではグラフ書けない。涙




でも、これを読んだ人は、

お願いいたします。

意図しない要素が入ってしまいますので。。




では、今回はここまで。

気が向いたら次回はWebコンテンツとしてのWeb小説と、

紙や電子書籍との違いっていうのを少し考察してみようかと。


しないかもしれませんが。






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