死後の世界で魂が旅をするお話です。魂は天使に魅せられて、悪魔と出会って。優しい心で魂の行く末を見守っていきます。その優しさを貫く強さを抱いて。そんな無限の魂も世界にとっては透き通るガラス玉の一つに過ぎない。神さまは全てを知り、慈悲深さ故に見守り、ただ受け止める。救いは自分で見出すしかない。安寧の中ただ流される。そんな当たり前に異を唱える破壊者が。これはそんな物語です。
この作品を読んでいると自らの心に疑問が生まれそして解決される天使とは? 悪魔とは? 魂とは? 世界とは?繰り返される神の奇蹟「私の魂も、地上の虫の魂もその重さは等しく、偉大にして無価値なのだ」詩のような文体に紡がれる世界観(宗教観ではないと思うのです)と無重力の中で浮遊するかのような天使の感性がリアルで、いつまでも読んでいたい、そんな作品です。 ~ Sincerely yours ~