いのち。ある限り ~ Sincerely yours ~

叶 遥斗

第1部

前略。おばあちゃんへ


ご無沙汰しております、

おばあちゃん。


貴女がこの世を去って

もうすぐ10年になりますが

お元気ですか。



貴女がいつも

たくさん可愛いがってくれて

僕はとても幸せでした。


小さな僕は

だいすきなおばあちゃんが

いなくなって寂しくて

たくさん泣きました。



そんな僕も

18歳になりました。


身長も伸びました。



今年のお盆は

部活にかまけて

お墓参りにいけなくて

悪かったと思っています。




おばあちゃんは

よく言ってましたよね。


神様はなんだって知っていて

悪い子には天罰を与えるって。



すっかり

忘れてしまっていました。


本当に悪かったと思います。




おばあちゃんは

やっぱり天国にいるのですよね。


きっと幸せに暮らしていると

そう思っています。



ねぇ、おばあちゃん?


天罰で死んでしまった場合は

天国にはいけないですかね。



僕はおばあちゃんに

また会いたいなんて

今さら後悔してしまい、

自分が恥ずかしいです。



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