→いいえ

 ・

 ・

 ・

 やっぱ。だめだ。

 こういうのはよくない。


「え? いいの? あれはちゃんと勝ってないから、のーかん? のーかん、ってなに? いいってこと?」


 マリオンは、きょとんとしている。

 だって。あのままやってたら、負けてたのこっちだし。


「へー。みなおしたよー。マイケルのトモダチだから。そーゆーのだとおもったー」


 そーゆーのって、どーゆーのだろう。


 てゆうか。マイケルで思いだしたけど。

 べつにおしりとか興味ないんだけど。

 なんでそんな話になってたかなー。マイケルのせいかなー。そうだよねー。


「え? おい? カイン? なんだよ?」

「マイケルぅー、かくごしろー」

「うえっ? おい? おれ? おれなのー? なんでおれー!」


 マリオンと二人で、日が暮れるまで、マイケルを追いかけ回した。

 たのしかった。


 マリオンとトモダチになった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る