第11話 家族との対話
(5月7日)
7時~16時のバイトを終えた後、家族と会いました。時折車で三時間くらいかけて下宿先に来るのですが、今回の来訪はかなりシビアなものになったと言えるでしょう。
この時期に会いにくるなんて、近況を聞きたいに決まっているからです!
まあね! 確かにGWどころか祖母の十七回忌に出席せず、LINEで報告一切合切せずにのらりくらり就活してたんでそりゃ心配にはなるでしょうよ。逆の立場だったら絶対心配するもんね、俺! その自信はありまくりますよ!
加えてバイトで就活成功者の話をちょいちょい聞いてうううむなるほどなあと唸っていたところでの対話ですよ。うううむ、なるほどなあ!
まあとりあえず選考状況をざっくばらんに伝えて、美味しいもん食って、アップルパイ買ってくれました。ありがとう両親。こうして息子は太っていく。
基本的に「どこでも就職して良いよ」とは言われているのですが、母親は「人が良いところ」、父親は「福利厚生が良いところ(ある程度有名な会社)」という注釈を毎回つけるのがいとおかし。ここ笑うところ……ではないんですねえ、本当に。
そして、五月初旬に入り内定を一つも勝ち得ていない自分に、両親はこんな提案をし始めました。
「教員採用試験の申し込みをしてみない?」
……おっとレッドカード退場だー、そのまま突っ切れコート外(錯乱状態)!
当然自分は全力で反対しましたよ。社会人一発目で教員にはなりたくない。どうあがいてもその道はないと。
しかし両親はこう注釈しました。
「誰も正式な教員になれとは言ってない。非常勤の教員になって食い繋ぐためにはこの処置が必要だ」
……これは一本とられましたね。
つまりはこういうことです。
このまま一つも内定とれないってことは(多分)ないが、その決まった企業がよくわからなくて尚且つ社会的やら福利厚生やらそういう観点でよろしくない会社ならば無理して就職する必要はない。まず非常勤で食いつないで、それからもう一年就職活動をしろ――ということなのです。
まあ、うん、一理はあるんですよ。
私、就職エージェントに契約してまして、普通じゃ見つからないような企業の採用試験も受けています。最終的に納得して面接を受けているのですが、こういったところしか通らず、尚且つ親が良い顔をしなかった場合、私はどういう選択をとるのかわからないんです。
私が就職をする理由として、親を安心させたいというものもあるからなんです……。
……うん。
やっぱりこうやって書いていて、非常勤教師の道を可能性をとりあえず築いておくのは悪いことではない気がしてきました。慎重すぎて悪いことはないと思うんですよ。何せ人生かかってるんで。
単位わざと落として留年するという手は使いたくないですね。親に更に負担をかけてしまうので。これ選択するくらいなら非常勤教師やったりますよ。
時間見つけて手続きしてみようと思います。
勿論就活頑張りますから! 就活第一! 明日は日曜日なのに筆記試験に連続ですよー頑張ります! 頑張りますロボ!
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