第4話 神様の条件

そんな私に神が与えたのは、ミナと言う名の5歳の子供だった。

『この子には7日の命を与えた』

「……? なぜ?」

『もし、ミナをちゃんと愛せたら、お主の最も愛する者を蘇らせよう』

「!」


私は喜んだ。

ココロから。

そして、ミナを見た。

ミナは淋しそうな目で私を見上げていた。


(ちゃんと愛せばいいのよね!?)


多くを愛するコトは出来なくても、

彼を愛せた私だもの。きっと……!


私はミナを抱き寄せた。


「ママ……?」

ミナの声は心細げに揺れていた。


「大丈夫! ちゃんと愛するから!」

ミナは抱きしめた体を抱き返してくれた。その小さな手で。

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