異世界の国へ!!

ロゥ(ストロングウルフ)


獣化時

大きさはボルゾイ(ロシアンウルフハウンド)くらい

ただし見た目は狼

眼の色・体毛

グレー


人化時

年齢10才

身長132

体重28


髪色

グレー

髪型

肩までの長さに少しだけ癖毛

たれ目の二重、青と赤のオッドアイ(ブレスレットの影響)



--------------------------------------




戌「アカン…もう結構歩いたのになんも景色変わらんやん」


あれから散歩すること一時間、森の中を進んでも進んでも木があるばかり。

いや、森やから当たり前やで?せやけどさぁ…


戌「なんやオモロイことないんかいな」


ロゥ「ふわぁ~…いつまで歩くの?この先おっきな壁で行き止まりだよ?」


戌「いつまでやろ………んん?ww」


ちょお待てぃww


今さらっと歩いてる意味が無くなる発言が出たでww


戌「え?なに?ここ知ってるん?」


ロゥ「だってこの辺の森は狩り場だし」


戌「一時間が全て無駄にww」


情報検索したらえぇやろって?


だってそんなん買ったばっかりのゲームを初っぱなからガイドブックとネット見ながらクリアするみたいでおもろないやん?


とりあえずは自分である程度やるんや!!wwww


……まぁ調べな分からんことは調べるけどもww


戌「ちゅーか、ごっつい壁て岩肌?」


ロゥ「ん~ん、なんか高くてサラサラしてる」


人工物ってことか?


戌「んならソコまで行きますかっと!!」


そういって走り出す俺ww


ロゥ「あ!!ズルい!!待ってよ!!」


それを見て走りながら徐々に獣化していくロゥ。


俺は加減しつつ木や岩を避けてロゥと、その壁まで走った。



走った理由?













気分やwwwwww



戌「よっし到着~!!」


ロゥ「ハッ…ハッ…ハッ…ゆうクン…走るの速すぎるよ」


獣化してるから舌を出して息をするロゥ。


戌「フリーランニングってのがあってやな……………ゆうクン?」


呼び方は「優人」やから「ゆうクン」になったんやろかww


クテーっと伏せてしまって疲れているロゥに人化するよう促して、コップを創造し水属性で水を入れてロゥに渡す。


ロゥ「え?どこにコップあったの?」ゴクゴク


戌「今造ったww」


ロゥ「ング?!ゴホッゴホッ!!」


ちょww餅つけwwもとい落ち着けww水飛沫が半端なく飛ぶからww


戌「ほれタオルww」


ロゥ「あ、ありがと…もしかしてこれも?」


戌「せやで?ほら俺なんも持ってへんやろ~?」


そういって俺はおどけるような仕草で手をひらひらさせる。


ロゥ「すっごいね!!なんでも作れちゃうの?」


戌「まぁ大体作れる思うで」


ロゥ「じゃあねじゃあね!!お肉たべたい!!」


欲望に忠実wwww


戌「ま、ロゥの頼みならえぇかな」


俺は肉汁滴る旨そうな肉を想像し魔力を頭から手のひらへ送るイメージをすると


ロゥ「わぁ!!!お肉!!!!」


大きな皿に500gのステーキ(レモン付き)が出てきた。


戌「召し上がれ…ってもう食べてるやん」


すでに獣化したロゥは必死にかぶりついているww


添えられたレモンを興味津々で見て「これ食べれるの?」と聞かれ「めっちゃ旨いでww」と返し喜んで食べたあと面白いほど跳ね回ってて笑わしてもろたww












ロゥ「スっぱいーー!!!!ゆうクンのバカァ!!」



レモンのせいで跳ね回るロゥは置いといてww


戌「ごっつい壁やの~」


目測やけど15mくらいあるんちゃうか?


それでもこの辺の樹木は結構高いから見えへんかったんやな。


白にうっすら赤みがかった堅牢な壁は左右に長く続いてる。


触った感じは確かにサラサラしてるww


この感触……似てるものやと黒板みたいなサラサラ感やww


しかも奇妙なことに微妙に暖かい。


触ってると気だるくなってくるし魔力を少なからず吸収する効果もありそうやな。







ロゥはどうしたって?


なんかずっとレモンをちょいちょい前足で叩いてる………あ、レモン飛んでったwwwwww



戌「もうえぇか~?ロゥ、これなんなん?」


ロゥ「勝った!!………え?………壁だよ?」


何言ってんの?とでも言いたげな顔でこちらを見るロゥ。


俺は無言でレモン汁と強力射出水鉄砲を創造し装填、発射したwwwwww



ロゥ「わっぷ!!すっぱいって!!なにすんの!!すっぱ!!!」


戌「じゃかあしぃww壁ってのは見たら分かるわwwwwそうやなくてやなww何でこないな壁あるか知ってるんかって言うてんねやww」


久々に天然見た気ぃするわwwwwww


ロゥ「ん~…よく知らないけど、ここから右にずっと行ったら、たまに人間が沢山出てくるとこがあるよ」


ロゥは体をブルッと振るわせながら答える。


ふむ…ってことはこの壁は対魔獣用ってことか?


壁を設置したのは、この先がすでにどこかしらの国か、単にこの森が区切らなアカン程の危険地域なだけか…



人の出入りがあるなら国やけど沢山ってんならギルドがあって、依頼でハンターがチームで動くからか…


……アカンww賢くもない頭で考えてもしゃあないwwwwww


とりあえず行ったらわかるしww


ロゥ「ど~するの~」


少し飽きてきたのか毛繕いしながら問いかけてくるロゥ。


戌「とりあえず右に行こうかねぇ」


そういって歩き出す俺。


ロゥ「は~い」


と言いながら人化して、トテトテ付いてくるロゥ。



やっぱめっちゃ和むww



しばらく進むとロゥの言うた通り、人の往来がありそうな場所があった。


なんやようわからん模様が彫られた3~4mくらいの門がある。


門の前には大量の足跡があるし間違いないやろ。


戌「間違いないはずやねんけど……」


門番おらんし監視穴とかがないんよ。


どないして通ったらえぇねん。


吹き飛ばしたらえぇんやろかww


ロゥ「どうしたの?」


戌「ん~?どうやって入るんかなって思てな」


ロゥ「あ、入るの見たことあるよ?」


戌「ホンマか?!」


ロゥ「うん、えっとね…門の前にピタッて立つでしょ?それから--」


ロゥの話をまとめると門前で魔法を空に放つ、放ってからしばらくすれば門監人がくるから、そこで入国検査やらなんやらするらしい。


思うに人件費削減とかの理由やろうな。


せやけどまったく人がおらんってのも不用心や思たし検索してみたんや。


ほんなら壁は壊せるには壊せるけど尋常やない威力の魔法を放ち続けて少しずつ削らなアカンらしい。


もちろんそんなことすりゃすぐバレるわな。


門のようわからん模様…アレが魔法陣の役割やった。


効果は魔法の無効と吸収。


吸収した魔法を使い無効化をより強固にするという、なかなか強力なモンやった。


さすがに100人同時とかで魔法を放たれたら吸収も無効もできずに壊れるみたいやけどなwwww



他にも防衛策は考慮してあるんやろうけど興味ないし、めんどいしで検索はやめた。


戌「ほなごっつい花火打ち上げよか!!」


ロゥ「はなび?」


ロゥの疑問はさておき、まずは腹の前辺りで手を左右に持ってくる。


手の間に魔力を流し、球体状に様々な属性を混ぜていく。




基本属性の水・風・炎・地・雷。


希少属性の光・闇・磁・爆。


特殊属性の時・亜空。




これら11種が互いを打ち消さないよう、また反発しないように馴染ませる。



戌「ふぅ…これめっちゃムズいわぁ」


俺特性花火は右手の上で様々な色に変化しながらフワフワと浮いている。


ロゥ「………」


パシャッ!!


ロゥが半端なくポカンとして、おもろい顔しとったから遠慮なく撮らしてもろたww


あ、片手やしブレてるやんけww


ポカンとしたロゥは放置で俺は作業を続ける。



魔力玉を安定させるために創造で魔力を逃がさないカプセルを作り出す。


最後の仕上げを魔力玉に刻み込んでっと。


カプセルの中に詰めたら発射台も作り出してその中に入れる。


実際の花火とは何から何までやり方ちゃうけど時間もかけられへんからこのやり方で。


今はこない短時間やったけど打ち上げ花火て作るのめっちゃ期間かかるんやて。


いや、もうあの一瞬のためだけにそこまでか!!て思うくらいやわ。



閑話休題。




できた魔力花火を打ち上げるために導火線に火をつける。


ポカンとしたロゥを担いで離れ、少しすると…




ボッ…ヒュルルルー……パアァァン……………シュウゥゥ……ドン!!



たった一発やったけど見事に咲き誇った。


まず基本属性と光・闇属性に磁属性が作用し


花開いたあとの花火がオーロラのように広がる。


さらに時属性がオーロラの時を止め鮮やかな壁になり


亜空属性が渦状にオーロラを吸い込んで爆属性で爆発させた。


ラストには魔力を結晶化させる魔方陣を刻んだので、キラキラと細かい魔結晶が降り注ぐ。



ポカンとしたロゥの表情はどんどん歓喜の表情に変わる。


ロゥ「スゴい!!スゴい!!なに今の?!なんかパン!!シュワッ!!ドンッ!!ってなって魔力が!!」


戌「やかましいww今のも魔法や思といたらえぇ」


ロゥ「色んな属性あったよ?!」


戌「そりゃ俺は…」


ガコン!!ガコン!!


ギギギィ……


ガッチャン!


俺の話を遮ったのは扉の開く音。


閂でっけwwwwww


扉からは三人の騎士が出てきた。


後ろにいる二人は軽装やし前の一人が少しお偉いさんか。


って思てたらお偉いさんっぽいのが話しかけてきた。


?「今の魔法のようなものは貴方でしょうか?」


戌「せやでwwところでアンタは?」


?「申し遅れました。私、クラガナス王国西方門監人のラビッタ=スコーピオンと申します。略称でラビとお呼びください」


ここがクラガナス王国か。

とりあえず居心地が良さそうならここを拠点にしよかな。


戌「ラビさんね、よろしく。俺は戌獅子優人っちゅーもんや、んでこっちの子供はロゥ」


ロゥ「ラビさんよろしく!!」


俺はラビさんと握手を交わし、ロゥも見よう見まねといった感じで手を差し出して握手を交わす。


ラビ「こちらこそよろしくお願い致します。まず戌獅子様、ロゥ様に少しお尋ねします。ギルドカードはお持ちでしょうか?」


戌「うんにゃ、持ってへん」


ロゥ「なーいよー」


ラビ「そうですか。では何を生業にされてるのでしょう?」


なぜ持っていないのか、とラビさんの目は語っとるwwww


戌「旅人やから基本はサバイバルやで。せやけどそろそろ疲れたし腰を据えよう思てな、かの有名なクラガナス王国でギルド登録しよ思て来たんや」


ロゥ「ぼくもぼくも~!!」


有名もなにも今来たばっかで知らんけどなww


ラビ「左様ですか、では私がギルドまでご案内いたします」


戌「そりゃどーも」


案内っちゅーか監視やねww

ガッチリ前後を騎士に挟まれて連行されとるみたいやんww

ギルドカードないからしゃあないけどさ~。


クラガナス王国に入って少し歩くと活気溢れる場所に着いた。


市場のような雰囲気で様々な物が売ってる。

魔獣や魔虫の素材、魚介類や魔鉱石や独特な調味料に日用品もあるし、ほとんどがここで買えそうやな。


見ていきたいとこやけど後ろから急かされ、やむ無く通りすぎる。


通りすぎるとレンガ造りの家が建ち並ぶ場所に出てきた。


市場の時は目ぇ輝かせてたけど通りすぎると退屈そうに、時折眠そうにロゥは目を擦ってる。


戌「ラビさん、ちと暇やし聞いてもえぇ?」


ラビ「はい、なんでしょう?」



戌「今までは興味なかったから知らんねやけど、ギルドのランクてどないなってるん?」


ラビ「はぁ…中等部の時に習うはずなんですが」


戌「忘れてもうたんや、それにロゥの勉強ってことで」


目配せをし、笑いながらそう告げる。


ラビ「なるほど。ではロゥ様少しよろしいですか?」


ロゥ「え~…めんどK」


言いかけたロゥに俺は黄色で楕円の果実を見せる。


ロゥ「いつでも大丈夫だよ!!!!」


コレは使えるなwwww


ラビ「ではギルドの説明を。ロゥ様に分かりやすく言えば、何でも屋とお思いください。」


ロゥ「なんでも?」


ラビ「そうです。しかし難しいお願いもよくあります。なので誰がそのお願いを受けるか分かるようにランクがあります。」


ラビ「下から順番に【E・D・C・B・A・J・Q・K・JOKER】となります。」


ロゥ「へぇ~!!ねぇねぇ!!ラビさんはどれなの?」


ラビ「私はJに当たります」


戌「ラビさん強いんやなぁ」


ラビ「いえいえ、私などまだまだですよ。」


戌「謙遜すなやwwってラビさんギルドここちゃうの?wwww」


レンガ造りの住宅街はあまり長く続かず話してる間に通りすぎ、大きな建物が建つ場所に着いていた。

そしてその大きく小綺麗な建物に物々しいやつらが入っていく。


ラビ「え?あ…も、申し訳ありません!!こちらがギルド【スカイライト】でございっす!!」


ラビは俯いてしまい顔真っ赤ww

ってか後半噛んだwwww


ロゥ「ございっすってなに?」


やwwめwwろww



幼いが故の残酷さを垣間見たところで【スカイライト】へ。


真っ赤になったラビはさておき、ギルドの外観や。


白の石造りに青の屋根。

屋根の下には太陽を象ったような模様が彫刻されとる。



ラビ「と、とにかく中へどうぞ」


戌「はいよ~」


ロゥ「はいよぉ!!」


中は思ったよりも広かったww


ありがちな空間拡張魔法とかあんねやろかwwwwww


ギルド内は所々にバーにあるような円卓が置いてあり、なんや用紙やら書類やら羽ペンやらが置いて………置いて………ん?ww


戌「ちょお待てwwなんやねんあのハムスターww」


中心にある円卓のど真ん中、薄いオレンジ色のハムスターが小さな小さなコップで飲み物を飲みながら寛いどる。


ラビ「あの子はロール。いつだったかあそこに居座ってしまったのですが、特に害でもないので皆気にしていません」


いやいや気にせぇよww誰やコップ渡したやつwwww


ロゥ「あれって美味しいの?」


ロゥは目を輝かせてロールを見つめる。


戌「旨ないから食うなww」


ハムスターがマナーモードよろしく震えてるやんけwwwwww


ロゥ「ちぇっ」


ラビ「あの…ロールのことは後にして登録しませんか?」


戌「せやったな。ロゥ行くで~」


ロゥ「はぁ~い」


ラビ「こちらが受付になります、私は門の警護に戻りますので、ここからは受付嬢の指示に従ってください。」


戌「なんや全部教えてくれるんちゃうんかいな」


俺はやれやれと首を振るww


ラビ「私も仕事がありますので。それではラムさん、あとはよろしくお願いしますね。こちらが戌獅子優人様でこちらがロゥ様です」


戌「戌獅子です~よろしく~」


ロゥ「ロゥだよ!!よろしくね!!」


シー「ギルド【スカイライト】受付のシープ=ラムと言います、こちらこそよろしくお願いしますね」


ラビ「では私はこれで…」


ラムさんに目配せをしてギルドを後にするラビ。


あいつ絶対ギルドの前で警戒するつもりやろww


ややこいことせんと見張ってりゃえぇのに。


戌「ほんでなにすんの?」


ラム「属性・魔力量の確認と魔認証を行います」


戌「魔認証?」


ラム「魔力の質は人それぞれなので個人認識するために登録していただくものです」


指紋みたいなもんか。


戌「お金とかいるん?」


ラム「登録は無料になります。ですが依頼を受ける場合、初回は簡単な依頼を無報酬で受けていただきます」


戌「それで元取るっちゅーわけやな?」


ラム「えぇ、まぁそうなりますね」


苦笑しながら答えるラムさん。


戌「年齢制限やらは?」


ラム「魔力が不安定なので7歳未満の方は測定できません」


ほなロゥは大丈夫やな。


ちなみにロゥは俺が質問しはじめた辺りで、立ちながら鼻で風船を作り眠るという高等技術を披露しているwwww



俺はロゥにデコピンをかまし、起こしてから魔力測定しに行くww



ラムさんに案内されて【測定室】とプレートがある部屋に通された。


部屋には杖のような長さ1m程の台座が2本。


先端は少し床に刺さり上部は両手で持たなければならないほど大きな水晶が乗るように受け皿みたいになっとる。



戌「ふむ………」


これはアレか…


ゴルフクラブで思い切り打てっちゅーことやな?wwwwww


ゴルフピンのような台座について考えてるとラムさんに話しかけられ意識を戻す。


ラム「ではまずこちらの水晶に可能な限り魔力を流してください、魔力量を計ります」


俺は言われるまま全力の魔力を流し込むwwwwww




カッ!!




一瞬、閃光を放った水晶は……




戌「消えよったwwwwww」



ロゥもラムさんもポカンとしとるww



ラム「あ……い、戌獅子様少々お待ちください」



ラムさんはそう言うなり目ぇ瞑ってもうた。

なんなん?落書きしたらえぇの?ww


俺は思い立ちマジックペンを造ろうとすると



シュン!!



?「ラム、急に呼び出したりしてどうしたの」



めっちゃ綺麗な女性が転移してきた…


戌「めっちゃ綺麗やな………」


ビックリした勢いで本音を口にしてもうた。


?「あら?唐突に口説き文句かしら?そういう貴方はとても凛々しいわね」


めっちゃ妖艶な笑顔ww


戌「いえいえ滅相もあらへん、ただの本音ですわ。ちなみに俺は戌獅子優人っちゅーもんです。んでこっちはロゥ」


ロゥ「ロゥだよ!!」



?「よろしく優人君にロゥ君。私はシューティ=パイソン、ここでギルドマスターをしてるわ。あ、それと私の呼び名はシューでお願いね?」


戌「ほな、シューさんにお話しがあるんですわぁ…「貴方、話し方に違和感があるわよ?」バレたかwwwwなんでギルドマスターが急に測定室に?」



いや~、急やったから変に関西弁と敬語が混ざって中途半端な話し方になってもうたなwwwwww



シュー「ラムにとりあえず急いで来てほしいって念話がきたから転移してきたのよ。で、要件は何かしら?」



ラム「それが……戌獅子様が魔力を流された途端に魔力水晶が消えまして」



シューさんは細い目を見開き一瞬驚愕した表情になったけど、すぐに腕を組んで顎に手を当て何かを考え始めた。




戌「もしかして弁償か?」



無一文での出費はアカンやろwwww


皿洗ったら大丈夫やろかww


いや、この世界なら水晶磨きのほうが…





っと俺がめっちゃどうでもえぇことで悩んでるとシューさんがしゃがみこみ床を人差し指で軽くなぞる。


さっきから探偵みたいやなww


シュー「弁償はしなくていいわ優人君。それと水晶が『消えた』わけではないみたいね。『塵になった』が正解よ」


そういって指先をこちらがわに見せるシューさん。指先はキラキラと光る塵が付いてる。


ロゥは話を聞くなり、その横で床をなぞって確認しては吹き飛ばしを繰り返しとるww


ちょww粉がこっちにww


戌「弁償しやんでえぇなら…ケホッ…よかったわ…ケホッ…ケホッ…なら…ケホッ…おいこらロゥwwこっちに飛ばすなwwwwほんで俺の魔力なんぼなん?」


シュー「測定不能、こんなことギルド史上初よ」


シュー「そういえば属性は何だったの?」


ラム「あ、まだ測ってなくて…戌獅子様、こちらの水晶に…少しだけ!!魔力を流してくださいね?」



そない強調せんでもww


そんなん言われたら、めっちゃ流したくなるやんww


シュー「次は弁償よ?」


戌「読心術?!ww」


シュー「失礼ね、女の勘よ」


女の勘って幅広いんやねぇwwww


俺は諦めて少しだけ水晶に魔力を流し込む。


すると水晶がえらい真っ黒にwwwwww






って…闇属性だけ……………………?








シュー「これは……『混合』ね。基本属性全てに加えて数種類、他にも属性がある状態なのだけれど…………見たのは初めてよ」


焦ったぁ!!あんのボケ神がしくったんか思たわ!!


ゼ『ひどいなぁ~…君じゃないんだから、そんなミスしないよぉ…』


なんやと?ww


スゥー……


戌『じゃかあしぃわぁボケェ!!!!!!!』



ゼ『っ!!耳が!!頭が痛い~!!!』


八つ当たりですはいwwwwww


シュー「魔力は測定不能、属性は混合……ラム、とりあえず書類にはそのまま書いてすぐに私の所へお願いね」


ラム「は、はい!!あ、ロゥ様が測定まだなので予備の魔力水晶取ってきます!!」



なんやラムさん元気やなww焦ってるだけかww


戌「ってか予備とかあるんや?」


シュー「たまに落として割るような子とかいるからね」



しばらくするとラムさんが予備の魔力水晶をもってきて、ロゥが測定する番になった。



戌「そういえばシューさんは魔力なんぼなん?」


シュー「私はだいたい5000万で属性は風と雷よ」


戌「ラムさんは?」


ラム「へ?わ、私は100万で属性は水です」


戌「シューさん強すぎww」


一桁違うやんwwww


シュー「仮にもギルドマスターよ?弱いと笑い話にもならないわ」


そう言いつつ、どこか嬉しげに見えるんは気のせいちゃうよなww


戌「ま、とにかくロゥの測定や!!」


ロゥ「僕頑張るよぉ!!」


人化してるのに尻尾がフリフリ動いてるように見えるww


ロゥはそっと水晶に手を置き魔力をどんどん込めていく。


そんな時にラムさんがひそひそと話しかけてきた。


ラム「ところでロゥ様は戌獅子様のご兄弟ですか?」


戌「うんにゃ、さっき森で会うただけや」


ラム「えぇ?!!?!」


戌「うっさいww」


ラムさんが大きな声で驚いた瞬間


水晶は光り輝き、軽く明滅したかと思うと黒い靄で『69540000』と書かれていた。


シュー「約7000万…流石優人君の弟ね、その年齢にして桁違いの魔力量よ」


ラム「あの、それが…ご兄弟ではないそうです、偶然森で出会ったそうなのですが…」



シューさんはそれを聞くなり、また探偵モードにwwww


ロゥ「ねぇねぇ!!僕魔力多かった?」


戌「おう、上等やで」


そういって頭をクシャクシャと撫でてやる。

獣の時のクセなのか撫でると目を細めて嬉しそうにすりよってくるロゥ。



あ、ラムさん鼻押さえてる………そっち方面の趣味やったんかwwwwww


一応ロゥに結界張っとこww



戌「ってかシューさん、考えやんでえぇってwwロゥはストロングウルフや」


シュー「……ストロングウルフ……そう……それなら頷ける強さね、ただ人化と言葉を話すには多大な魔力が必要な筈なのに…」


戌「俺特製のブレスレットのお陰で獣化、人化も自由自在やww」


若干胸を張り、どや顔を決めるwwwwww


シュー「…はぁ~…とにかくロゥ君の属性を調べてから詳しく色々と聞かせてもらうわね?」


なんでため息やねんww俺には理由わからへんわぁwwwwww


ロゥ「ゆうクン悪そうな顔…」


そんなロゥの呟きは聞かなかったことにして、属性を調べる。


結果は炎・光・磁の3つで、ロゥ自身は炎の魔法しか使ったことがないらしく他の属性があることに驚いとった。
















ラム「え!!ロゥ様はストロングウルフなんですか?!」


戌「反応おっそ!!!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る