ロボカップ!!ー好きこそ物の上手なれー
湯豆腐
第1章 結成
序章 出会いは唐突に
「ロボットは好きかい?」
夕方、ホームルームが終わり各部活が新入生を勧誘することに奔走する中、理科室でとある少女に問われた。
出会い頭に聞かれたその言葉に、俺はすぐに首を縦に振った。
もちろんだ、幼少期からアニメやニュースなどでロボットの活躍に憧れを抱いてきたのだから。颯爽と現れヒーローの如く困ってる人を助ける姿や、宇宙で人間と共生している姿に夢を持った。ロボット同士が競技で戦う光景を何度も目を皿のようにして見たことか。
「ふふっ。もう、顔に答えが書いてあるようだね。」
俺に問いを投げかけた女性は、口元に手を当てクスクス笑っている。そこまで顔に出ていたのだろうか。ロボットに対する俺の熱意がそうさせるのだから致し方ないだろう。それほど熱いものを持っていると思って欲しいものだ。
ひとしきり笑い終えた彼女は一つ深呼吸をした後、俺に向き直る。制服のリボンの色から彼女が同級生であることがわかる。彼女は笑顔のまま俺にこう言った。
「僕の名前は“花城 蛍”。君と同じ新入生だ。そしてーーー。」
彼女は2、3歩下がって両手を広げる。
彼女の後ろには数台のパソコンに、卓球台ほどの台と数人の先輩らしき人物が見える。しかし、彼らへの興味の一切を吹き飛ばしてしまう程の物がそこにはあった。
数台の“ロボット”だ。
「この部活、ロボカップ部の新入部員だ。これからよろしくね、一ノ瀬 亘くん。」
この物語はロボットとアニメを愛して止まない高校生、一ノ瀬 亘がロボカップというロボットの大会を通して成長していく物語である。
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