白のアリスと黒のアリス
『白のアリス』と『黒のアリス』と呼ばれ、対立している若いふたりの女王がおりました。どちらの女王にも20人程の手下が居て、マリは白のアリスの仲間です。
ある日の朝、白のアリスの仲間たちはみんなで公園を歩いて満開の桜を見ていました。とてもきれいな桜に目を奪われ、ずっと上を向いて歩いていたので、いつの間にかマリはみんなとはぐれてしまいました。
仲間たちを探している間にお昼になりました。陽射しがどんどん強くなり、マリの皮膚をヒリヒリさせます。そんな中、黒のアリスの仲間たちの集団に出会いました。迷っている様子のマリを見て黒のアリス集団のリーダーが「白のアリスがあの建物で待っているわよ」とマリに言いました。彼女が指差した先のその建物は「絶対に入ってはいけない」と白のアリスに厳しく言われている特別な場所です。マリはとても悩みましたが黒のアリスのリーダーは「白のアリスはあなたを気に入っているから、叱られたりしないわ。はやく行ってあげなさい」と囁きます。マリは陽射しを浴びすぎてもうクラクラだったので、その建物へ行くことにしました。
恐る恐る、その白くて小さな神殿のような建物に入ると、誰もいません。白のアリスに会いたくて、しばらく悩んで躊躇いましたが、白のアリスの部屋に続くリフトに乗ることにしました。するとリフトに異変が起きて、重力がおかしくなり、マリの身体は浮きました。戸惑っていると、怒りに満ちた白のアリスが現れました。とても威厳のある、大きな姿で。マリは黒のアリス集団のリーダーに騙されたことを悟りました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます