司祭見習い
小さな教会がありました。この教会は神様や神事に関することを勉強する学校にもなっています。マリは司祭になる勉強をするためにここに通っていました。この学校の生徒は、神様のことを勉強したい若者や修道女見習いが多く、司祭見習いの生徒はマリともう一人、おかっぱ頭の女の子だけでした。
マリはいつも彼女とふたりで行動していて、次の授業がある小聖堂へも一緒に行く予定でしたが、マリは忘れ物をしてしまったので一人でロッカーへ取りに戻り、後から聖堂に入りました。そして彼女の席を探しましたが、彼女の隣には既に別の生徒が座っていたのでマリは座れません。残念に思いながら他の席を探しましたが選べるほどの空きがなく、仕方がないのでオルガンの近くの空いている席に座りました。
授業開始のチャイムが鳴った時、マリは最初の忘れ物とは別に、聖歌の教科書を忘れてしまったことに気が付きました。慌てていると、厳しいことで有名な鬼平先生が聖堂に入って来ました。
先生の姿を見ると生徒達は一斉に聖歌を歌い始めます。マリは教科書を忘れてしまったのでみんなと歌うことができず、恥ずかしい気持ちになりました。すぐ隣でオルガンが演奏されていてマリには周りの生徒の歌はすこしも聞こえませんでした。
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