孤独な少年とクイズ男
あるお屋敷の真っ暗な寝室のベッドの上で、きちんとした身なりできれいな白金の髪の少年がうつ伏せになっています。少年は「昔はみんな、いたんだよ」と静かに言い隣に横たわる長くてきれいな白銀の髪をした女性を見ました。その女性は死体でした。
そんな少年のお屋敷にマリは地下鉄を乗り継いで遊びに来ました。玄関をくぐってお屋敷内を歩いていると、通りかかった寝室に人の気配を感じてマリは中に入りました。中には、眠っている少年と女性の死体とそれを腕組みして見ているシルクハットをかぶった男がいます。マリも一緒に死体を見て少年の寝顔に「昔はみんな、いたのにね」と呟き、彼のしあわせな過去を想像しました。
すると突然、シルクハットの男はマリにクイズを出しました。
Q. わたしのかぶっているシルクハットは何色でしょう?
男はすぐ隣にいましたが、寝室はほとんど真っ暗だったので意外に難しい問題でした。
マリは悩み、「濃い灰色」と答えると「正解」という言葉と共に景品を進呈されました。景品は細くてきれいなネクタイ3本でした。
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