小人供養

 マリは誰かに頼まれて小人(妖精に近いもの)の死体を埋葬しに行くことになりました。小人の死体はスーパーのビニール袋に入れられています。供養するためには小人を、小人の似顔絵といっしょに『決められた場所』に埋めなければなりません。


 『決められた場所』へ行く道中、マリは電車の乗り換えに失敗して最終電車を逃してしまい途中の駅で降ろされたので線路沿いを歩いて目的地へ向かうことにしました。


 見慣れない場所で街灯も無く真っ暗でこわい道で、今にもなにか恐ろしいものが出てきそうです。こわくて我慢ができなくなったマリは角を曲がるときに叫んでしまいました。その声を聞いて音もなくにょきっと物陰から顔を出したおばさんが何の感情も無い声で「どうしたの」と言葉をかけました。マリは恐怖でうまく声を出せずぺこぺこしながらその場を走り去りました。「はやくお家へ帰りたい」とマリは思いました。

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