【TJO仕様&設定 その01】 通常状態(ノーマルモード)と戦闘状態(バトルモード)


【TJO仕様&設定】


 サウザンド・ジョブ・オンライン(Thousand Job Online)略してTJOには、色々と特有な仕様と設定が存在しています。それらは主人公達に語らせて説明するべきなのでしょうが、実力不足により出来そうもありません。

 しかしこの主人公はTJO経験者で、これらをある程度熟知しているため、それを知らない、読んでいただける皆様にフェアで無くなり、説明していないと「何故そうなったのか?」「どうしてそうするのか?」がイマイチ理解出来ないと思います。

 そういった『説明しておかざるを得ない仕様と設定』に関しては、その都度こうして1話分とって解説させていただきたいと思います。申し訳ありません。



※「いや、そういうの興味無いから」という方は、とりあえず読み飛ばしてください。

今後「これどういう事?」と思った時にでも参考にしていただければ、と思います。


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 TJOにおいて戦闘は基本シームレス途切れないで行われる(例外は両者の合意のもとでギルドで行う決闘、決戦等)。(その場でそのまま戦闘がはじまり、某有名RPGの様に暗転したりして、異次元の個別戦闘フィールドでのバトルになったりするわけではないという事)


まず基本となる通常モンスターとの戦闘では、

 通常状態ノーマルモードのプレイヤーは、モンスターを見つけてもそのままでは攻撃等が出来ない。攻撃されていても反撃出来ない。これはモンスター側も同様で、どちらも戦闘状態バトルモードへの切り替え後に攻撃が可能となる。(はるか古の時代にマスターカラーテというゲームがあり、『構え』を取らないと一切の戦闘行為が出来なかったがそれに似ている)


 通常状態ノーマルモードから戦闘状態バトルモードへの切り替えは任意で行う事が出来るが、街中などの『非戦闘地帯』では戦闘状態バトルモードへの移行は『禁止行為』となっており、そういった場所で戦闘状態バトルモードへ移行しようとすると警告メッセージが出る。

 それでもなお戦闘状態バトルモードへ移行すると、善行悪行値にマイナスペナルティが課せられ、白ネームの場合は約5分でその街の守衛NPCがやって来て、守衛NPCとの戦闘もしくは取り押さえられ逮捕される。守衛NPCに発見される前に通常状態ノーマルモードに移行すれば、守衛NPCは引き上げていき戦闘、逮捕はされない。


 ちなみに守衛NPCは、ブルーネームだと10分、イエローネームだと3分、レッドネームだと1分でやって来る。またその数も変化する、人数はその街の規模による。要注意人物ほど最初からマークされているという事である。

 ※クリスタルの周囲100m以内では戦闘状態バトルモードへ移行出来ない。主にはじまりの街[スパデズ]の『初心者保護』のためであるが、プレイヤーはクリスタル前に復活する仕様であるため、リスポーンキル(復活直後を狙ってまた殺傷する行為、いわゆるリスキル)防止のためでもある。逆にクリスタルの無い街や村では、街中と言えど常にPKに襲撃される恐れがあるので、警戒や注意が必要となる。


 戦闘状態バトルモードへ切り替えると、『サポートペット』(非戦闘NPC)は契約魔法により、首に提げている『ギルドカードに収納』され、サポートペットの荷物の出し入れ等は一切出来ない。ただし会話は可能でサポートペットはカード内から戦闘を見ているだけ…という設定になっている。

 これは『1周年記念大型アップデート』でで実装したために、戦闘中にサポートペットの機能を実行するのが難しかったための苦肉の策であり、逆に戦闘中全く関与しないと、今度はプレイヤーとサポートペットの記憶、情報に齟齬そごが生じるため最大限配慮した結果だという。(雑誌インタビューで次回作では戦闘に参加できるようにしたいと語る)

 これらの仕様もあり、戦闘に関するアイテムはプレイヤーの『インベントリ』に収納し、戦闘に無関係な素材、日用品等は『サポートペット』に持たせるのが一般的なスタイルとなっている。…余談だが、主人公はミケネコのあまりの興奮ぶりに、持たせると勝手に食べ尽くすのでは? という不安から、バリ好きーはインベントリにしまう事にしている。


スキル等には〈戦闘用〉、〈通常用〉、〈両用〉、〈特殊〉…等がある。

――〈戦闘用〉の武器攻撃スキル、魔法攻撃スキル等は、戦闘状態バトルモードで無ければ使用出来ない。

――逆に〈通常用〉の物は戦闘状態バトルモードでは使用できなくなる。これは、生産系や鑑定系、探知系、分析系のスキルなどがある。

――〈両用〉のスキルの代表は治癒系スキルである、戦闘中でも通常時でも使用できる。このため戦闘中の別プレイヤーのピンチに、戦闘状態バトルモードに移行する事なく治癒系、補助系魔法をかけてあげて援護する、いわゆる『辻ヒール』、『辻バフ』が可能となっている。これらは他職と比べ、戦闘状態バトルモードに移行していない=PKや横取りではない…と一目でわかるため援護してもらった側のプレイヤーも、安心して戦闘を継続できるというメリットがある。(※主人公はさらに、変に相手側の不安を煽らないように、治癒可能範囲ギリギリから辻ヒールを行っています)

――上記以外は〈特殊〉となる。〈特殊〉に該当するスキルは〈奥義〉と呼ばれるモノに多く、定められた時間、場所、代償等の多数の発動条件が存在しているため、そのほとんどは戦闘中、通常時に関わらず自由に扱う事が出来ない。



 次にモンスターとの戦闘について簡単に流れを説明すると大きく

対『非アクティブモンスター』と、対『アクティブモンスター』の2タイプに分かれる。


――まず『非アクティブモンスター』の場合…

 相手からは攻撃をしかけて来ないため、『対象のモンスターには不利』で、『自分達には有利な距離』に位置取ってから、戦闘状態バトルモードへ切り替えて、攻撃(直接、魔法等)をする。攻撃がヒットした『非アクティブモンスター』は戦闘状態バトルモードへ切り替えて、反撃を開始する。(モンスターによっては、稀に切り替えずに逃走をはじめる)

 最初の攻撃〔※1〕が外れた場合や攻撃が無効だった場合、『非アクティブモンスター』は戦闘状態バトルモードにならないため、相手が『非アクティブモンスター』の場合、『必ず先制攻撃をする事が出来る』のである。

 (※『攻撃を受けなければ反撃してこない』という仕様であるため、かつては『〇%で即死』…等の攻撃をひたすら試行する事で、『先制必殺(必ず一撃死)出来た』のだが、緊急アップデートにより、ほぼ1ダメージ以上通る様に変更されて不可能となった)



――次に『アクティブモンスター』の場合…

 相手から攻撃をしかけて来る可能性のある『アクティブモンスター』の場合、相手より先に発見し、対象のモンスターに気付かれないように背後等から接近して、察知されるギリギリから戦闘状態バトルモードへ切り替えて、攻撃(直接、遠隔、魔法等)をするのが一般的である。


 『非アクティブモンスター』と異なり、こちらを発見、察知された瞬間に、相手は戦闘状態バトルモードへ切り替えて攻撃を仕掛けてくる。このため発見や察知が遅れると、『相手からの一方的な先制攻撃を受ける』事がある。

 その場合は速やかに、戦闘状態バトルモードへ切り替えて反撃(直接、遠隔、魔法等)をするか? 通常状態ノーマルモードのまま逃走をするか? 等の判断をしなければならない。これらはパーティ等の場合は、リーダー役のプレイヤーが指示し、それに従うのが一般的であり、勝手な判断で反撃、逃走をするプレイヤーは煙たがられる。


 さらに『アクティブモンスター』の場合は、すでにこちらが『別のモンスター等と戦闘中』であっても、こちらを発見、察知した瞬間に戦闘状態バトルモードへ切り替えて、攻撃を仕掛けてくるため、『複数のモンスターとの戦闘になってしまう』事が多々ある。

 はじまりの街[スパデズ]北口で、『バルーンラビット』LV1等との戦闘中に、通りがかった『イルカモネ山猫』LV5に不意に襲われてしまい、死亡する初心者プレイヤーは後を断たない。(というより早めにそれを学習させるために、この様な配置にしてある模様)



――最後に『逃走』したい場合について…

 通常状態ノーマルモードに切り替えてから、モンスターから一定距離(この距離はモンスターの性格などにより変わる)を取ればよい…のであるが、囲まれたり、追いかけてくる場合もある。

 逃走中=”戦闘状態バトルモードでない”ため、一方的に攻撃を受ける。(反撃したい、やはり討伐をする、のであれば、再び戦闘状態バトルモードに切り替えればよい)

 この逃走時のプレイヤーに対するモンスターの行動に関しては、状況や相手モンスターの格、性格、習性などによるので一概に結果がどうなる、とは言えない。また、ボスやイベント等で部屋に閉じ込められるなど、部屋内を逃げ回る事は出来ても、脱出は出来ないという風に、確実に逃走出来るとも限らない。



補足として 戦闘状態バトルモードに切り替えた場合の変化について


オプションで『プレイヤー表示』を<ON> にしていれば、

 戦闘状態バトルモードのプレイヤーの頭上の、プレイヤー情報表示の先頭(一番左)に、剣をクロスさせた様な、〈戦闘状態〉を表すシンボルマーク『×』が表示される。

(例) LV99 タロウ 戦士〈通常状態〉 →  ×LV99 タロウ 戦士〈戦闘状態〉


オプションで『戦闘中BGM』を<ON>にしていれば、

 戦闘状態バトルモードのプレイヤーの、10mでは戦闘中BGMが聞こえる。近いほど大きく遠いほど聞こえづらい。(これはONにした者にしか聞こえないので、このBGMによってアクティブモンスターに察知される危険性は無い)

 この仕様のためPKプレイヤーキルを狙うプレイヤーは、10mより離れた場所で戦闘状態バトルモードに切り替えて、遠隔攻撃や突進攻撃による奇襲を行うか、逆に近付けるだけ接近してから突如、戦闘状態バトルモードに切り替えて攻撃してくる。

 ※また主人公はこの戦闘中BGMを利用して、聞こえるギリギリから治癒魔法を使用しています。これは半径10mというのが、初級治癒魔法の射程範囲と同じだからです。



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〔※1〕TJOにおいて、最初の攻撃をファーストアタック(略されてFAと呼ばれている)という。

 この最初の攻撃(FA)をしたプレイヤーは、そのモンスター(達)からのヘイト憎しみが一際高く、基本的に生半可な事では、他のプレイヤーにターゲット攻撃目標が移動する事はない。(一部に移り気なモンスター等も存在するので絶対ではない)

 この仕様により、ほぼ同時に一体のモンスターに、複数のプレイヤー(パーティ等)が攻撃を仕掛けても、どちらに優先権〔※2〕があるかは明白となる。FAを取れなかったプレイヤー(パーティ等)は速やかに譲らないと、最初の1回を含め3回目以降の攻撃は”故意の横やりである”とされ、善行悪行値にマイナスペナルティが課せられる。(同一パーティ、同一クラン、同一レギオン等はこれに該当しない)

 また動きが遅いながらも頑強である壁役が、労せずヘイトを引き受ける事が出来るため、普通のパーティでは”壁役がFAを取る”のが基本となっている。


〔※2〕優先権についての補足

 FAにより得た優先権は、逃走しようと通常状態ノーマルモードに切り替えたり、相手モンスターに敗北して、死亡(全滅)してしまったりすると消滅する。仮に99%のダメージを与えて弱らせたのが自分達だとしても、逃走等で優先権消滅後に攻撃を仕掛け(FA)、倒したプレイヤー(パーティ)が正当な討伐者となる。

 これらは公式サイトFAQの”マナー違反かどうかについての質問”の回答で、

「逃走しておいて優先権を主張するのもおかしいし、ゲームだから復活できるものの、本来死亡、全滅すればそこで終わりなのだから、敗北した以上とやかく言う権利は無い」と断言され保証され、この件で執拗しつように粘着して、難癖を付けていたプレイヤーは何人かBAN(アカウント剥奪)されている。



「ちんぷんかんぷんだよ、ご主人さま~」

「あぁ、実は俺も詳しくは覚えていない、ノリだ」

「のり~?」

「まぁ、「こんな設定でやってますよ」って事だ。気にするな」

「は~い、きにしないよ~」

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