ケルベロス、買い出しから戻る 3

 ケルベロスもこの辺りには同情するしかない。一時期とは言え、地上が荒れてしまったのも事実だし。


「ペルセポネと冥界でいざ新婚生活をする、って時にさ、あいつこう言ったんだよ? ペルセポネの母親は私が説得しておく、ってさ」


「お二人、デメテル様に内緒でお付き合いしてたんでしたっけ?」


「うん、まあね。人間の間じゃ我が一目惚れして、誘拐したことになってるらしいけどさ……でも、セポネとは一回も喧嘩してないし、彼女が冥界に始めてきた時だって親切にしたんだよ?」


「ほほう」


 色々と突っ込みたいところがあるケルベロスであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る