僕と君の初恋物語

はやてる

第1話

相も変わらず平凡な日常を生きてる僕は、今日から高校生だ。

「おっはよー!海斗!」

「うぉ!」

急に後ろから声をかけられ変な声を出してしまった。

「なんだ、愛菜か」

声をかけて来たのは僕の幼馴染みの加藤愛菜だ。

愛菜とは幼稚園から一緒で今日から同じ高校に入学する。

「なんだとはなんだー!」

「悪い悪い。おはよう愛菜」

そして僕の初恋の人だ。

「今日から学校とかめんどくさいねー」

「そうだなー」

そんな他愛のない会話をしながら学校までの道のりを一緒に登校した。

「あ、私3組だ!海斗は何組だった?」

「僕も3組だよ」

「良かったー!最初から1人じゃちょっと不安だからねー」

「確かにな」

なんて言いながら僕と愛菜は教室へ行った。

「皆さん入学おめでとう!このクラスの担任をすることになった小鳥遊だ」

気が強そうで美人な女教師だ。

「とりあえず皆が仲良くなれるように自己紹介から始めよう!

では私から小鳥遊香織23歳だ。趣味は読書、部活はバレー部の顧問をしている。興味がある人は是非入部してくれ!

とまあこんな感じで皆も頼む」

出席番号1番から順に自己紹介をするらしい

「秋葉駿です。趣味はサッカー、部活もサッカーにするつもりです。よろしくお願いします」

・・・

次は愛菜の番か

「加藤愛菜です!趣味はショッピングとかが好きです。部活はまだ決めてませんが中学ではバレーをしていました。気軽に話しかけてきてね!」

あいつ不安とか嘘だろ。

絶対誰とでも仲良く出来るよ。

・・・

そして僕の番が来た

「長谷川海斗です。趣味は音楽鑑賞です。部活は特に決めてません。よろしくお願いします。」

少し堅苦しかったかなどと反省をしてしまった。

・・・

そして皆の自己紹介が終わり、入学式の時間になったので体育館へ向かった。

「海斗〜さっきの自己紹介じゃつまんないよー」

「うるせーよ。愛菜不安とかなかっただろ」

「えーあったよー!めっちゃ緊張したし!」

あんな自己紹介ができるやつが緊張していたのか。

体育館へ到着し長い長い校長の話をウトウトしながら聞いていた。

今日は入学式なので式が終わったらすぐ下校らしい。

「海斗一緒に帰ろ!」

「えっいいのか?周りの人に誤解とかされるかもしれないぞ?」

嬉しくて思わず驚いてしまった。

「大丈夫大丈夫!海斗と帰ってても誰も誤解なんてしないよー」

「それはどういう意味だ」

天国から地獄に突き落とされた。

そう言い忘れていたが彼女は全然僕に興味がないのだ。

たまたま家が近くたまたま幼稚園から一緒というだけの所詮は仲良い友達程度なのだ。

僕は嬉しいような悲しいような気持ちで一緒に下校した。

「じゃあまた明日ねー!」

「おう」

家に帰りすぐさま自分の部屋へ向かった。

「うぉぉぉぉ!楽しかった!嬉しかった!幸せだった!」

などと言いながらベッドの上で転がり回った。

「今日はいっぱい話せたなー」

そういつもはあんなに話さないのだ。

朝はタイミング良く会ったから一緒に登校して下校はまだクラスの人と仲が良くないから一緒に帰っただけなのだ。学校で話していたのもそのためだ。

しかし、それがわかっていても好きな人と話せるのは嬉しい。

「会話の返事変じゃなかったかな?」

僕は嬉しがっているのを悟られないように少し冷たくしてしまったのだ。

「嫌われたりしてないといいな」

・・・

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