「ショボい」ということ

だざいおさむし

「ショボい」ということ

1.

1980年。それは私の生まれた年であった。戦争も終わって、ある程度、間を置いた後だった。だから、戦争というものがどういうものか分かろうとするならば、祖父に聞かねばならなかった。祖父は戦争は最悪だと言った。それ以外、口を瞑ったのはきっと悲惨だったからか……。私達は戦争が分からない。でも、何もやる事がないというのは違うと思う。今後、ずっと起こさないように全ての人間と一体にならなければいけない。それは、戦争を仄めかす声に敏感になって、すぐさま反論を唱えるべきだ。


2.

全ての争いを無くしたい。暴力、いじめや喧嘩、ささいな言い合いもひどく醜い。争いという争い全てをなくしていきたい。戦争という問題にはきっと「争い」という根源的問題があるのだろう。核戦争!……いよいよ不安になる。戦争というものがこの世界にあったという事実を認めなきゃいけない。世界の枠組みを変えなきゃダメだ。政治的に変えればいいし、社会的にも変えればいいし、人間的に変えればいい。私たちにも、正義を行う権利はあるから、どんどん行使するべきだ。戦争には断固として反対だ。


3.

「ショボ」いのはいいことだ。低姿勢じゃないか。「ショボ」い奴というのはオレに似ている。っていうか、オレだ。何に於いても目立つ事はない、目立たずに黙々と勉強を積み重ねる人間になりたいという「夢」は持っているが、現実はそれとは真逆でなんにも出来ないのでただ目立ちようがない、そういう人間を「ショボ」いというのだ。


4.

「ショボ」い人間でありたいとずっと思って来た。こんな事を言うのはあまりにも馬鹿げているか、大丈夫かと心配されることは間違いないが、私の人生の美学というのはいつもこの「ショボ」いかどうか、つまり「狭量」であるかどうかが重要だった。なぜなら、この「狭量さ」というのは謙虚な姿勢を生むのに一番妥当だと思うからである。一番腰の低い態度。それこそが私の理想の「立場」である。


5.

カクヨムに登録してよかったと思っています。このサイトに登録して、いろいろやる事が増えて、今は安定していると思います。とはいっても、いい作品を書かなきゃ誰も読んでくれなくなるので、怠けてばかりはダメなのですけれども。

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