金型が勝手にダッチワイフに使用されて

『若いジブンの型取りサービス』。客の望んだ時に全身の型を取っておいてそれで金型を作る。そして客が望んだ時はいつでも、身体を薬剤でどろどろに溶かして金型に注入する。プシューと圧力を掛けてからパコッと取り出せば型を取ったあのときの姿に戻れるサービスだ。


価格は、型取り・金型作成が5万円、金型の保管には月1000円、そして成形サービスの利用は15万円だ。高く感じるかもしれないが、アンチエイジングと美容のためにエステ通いをしたり健康食品を買ったりすることを考えると、こちらのほうが断然安い。


安いと思ってた。就職に失敗するまでは。



就職に失敗して早4ヶ月。わたしはもう次の年度の就職活動を始めていた。


ただ、一度大学を卒業してしまった以上、新卒としては採用されない。去年度と違って期待収入も大幅に下がってしまった。


今では月1000円の金型保管料を払うことさえ惜しい。友人が金型を作ったからって別に私まで真似をして同じことをする必要はなかったのだ。彼女は上手く就職に成功してキャリアへの道を歩み始めたようだ。


いや別に月1000円ぐらいいくらでも払えるのだけど、将来一回15万円も払って成形サービスを受ける姿が想像できない。最初の金型作成に使った5万円がもったいないなぁとは思う。


そうして『若いジブン 金型 保管 解約』で調べていた時、たまたま私はあるWebサイトを発見したのだった。


この会社では金型を5万円で買ってくれるらしい。最初の型取りに掛かる料金と同額だ。


私はさっそく引取サービスを申し込んだ。


保管サービスの解約も金型の引き渡しも全てネット上の手続きで済んでしまった。物臭な私にはぴったりだ。


金型の引き渡しについてはなんだかいろいろな条件が書いてあるページが出てきたのだけども、めんどくさいから読まずにチェックボックスに「同意します」のチェックを入れて送信ボタンを押した。そしたら1週間後には口座に5万円が振り込まれたのである。便利。



ある日。私は息抜きに映画でも観ようと思ってレンタルDVDショップへ足を運んでいた。


観ようと思っていた映画のDVDが無い。貸し出されているようだ。周りの棚を回るけどもめぼしい物もない。う~ん。


暇になった私はフラフラと店内を歩いると「R18 アダルトコーナー」がたまたま見えた。就職失敗してから生活も性活もおなざりになっていた私は、AVってどんなのだろうと少し興味を引っ張られ、垂れ幕をくぐって中に入ってみた。


そこには壁を埋め尽くすAV、AV、AV。上の方には女の子の絵を描いたオナホールやバイブやローターなども置かれている。これはレンタルではなく売り物だろう。


別の棚には大きなダッチワイフが数体展示されていた。ふ~ん。こんなのものあるんだ。と思いつつ眺めていると、私は衝撃的なものを目にした。


「これって……。」


最初は棚の一部が鏡になってるのかと思った。いや、ちがう。


棚の中で、性器が目立つようにマンぐり返しをされて、ポッカリと口を開けて箱に収まっているダッチワイフ。唇の形も、瞼の形も、ホクロの位置まで、全部私と同じだった。これは私だ。私をモデルにしたダッチワイフだ。


棚には促売用のポップが付けられてある。「新商品! 実在の女性から型どりした精巧ダッチワイフ!」。型取り……精巧ダッチワイフ……。私をモデルにしたのではない、まさしく私から取られた型で作られたダッチワイフだった。


隣の男が棚に並んだ箱入りの私を眺めている。商品として強調された口、性器、胸をじっくりと舐め回すように眺めると、決心がついたのかショッピングカートに箱を抱きかかえて入れていた。私はその様子を呆気にとられながら見ていると、客は私に気付いたようだった。


ショッピングカートに入っているダッチワイフと寸分違わぬ形をした私。男は驚いたようで少し目を見開いた。私は逃げ出すようにR18コーナーから退散し、店の外へ出た。



どうしようどうしよう。売った型があんなことに使われるだなんて。そんなの考えてもみなかった。性具用のダッチワイフだなんて……。


今、私の形をした人形を抱いて寝ている男は何人いるんだろう。店頭に並んでいる私の人形は何体あるんだろう。何人の目に私の身体が晒されているのだろう。私は恐くなった。


回収業者の連絡先を調べて抗議をするも、全く相手にしてもらえない。そもそも私の身体の造形それ自体に著作権もないのだし、それから作られた人形が肖像権違反であると主張するのも難しかった。


何も手を打てぬまま、日数だけが経っていく。そして工場では私の型を使って私が生産されていく。彼女らは知らぬ間に店頭に並び、知らぬ間に知らぬ人間に買われていく。だけども、私にはどうすることもできなかった。


**


カフェでお茶をしつつ資料を作ってると、不意に男性に声をかけられた。ナンパである。


「何してるの?」から始まった会話は気が合ったのか弾み、私たちはLINEを交換した。


LINEで寝る前や起きた時、昼休みに交わされる会話。彼は好青年で話も面白い人だった。カフェでナンパをしてきたものだから最初はナンパ師かと警戒していたのだけどどうもそうではないらしい。ただ、カフェで見かけた私がどうにも気になったのだと。


「今度紅茶を飲みに来てよ」とのことで、私はその男の家に遊びに行くことにした。昼間だから大丈夫だろう。



リビングに通された私は男の出した紅茶に口を付けていた。


「わぁ。すごく香り高いですねこの紅茶。あとなんというか、味に奥行きというか。」なんというか変な苦味というか?


その紅茶は少し変な味がした。


「なんで私に声をかけようと思ったんですか。どこが気になったんですか?」


「いやぁ。恥ずかしい話なんだけどね。実は僕、レンタルDVDショップのアダルトコーナーとかが好きで……」


その発言に私は眉をピクッと動かす。あのトラウマが脳裏に蘇る。知っている。コイツ、私が元になったダッチワイフを知ってるんだ……!


「僕、あまりダッチワイフを集める趣味とか無いんだけど、でもある一体に一目惚れしてね。すごくかわいったんだよ。ちょっと均整の取れてないあたりも本物の人間っぽくて。ずっと一緒に暮らしてたんだけど、ちょっと前に耐え切れなくて保管用・布教用・で実用用で3体に増やしちゃった。


そんな時に君を見つけたの。あのカフェで。」


男は話しながらリビングの引き戸を開ける。そこには、私のダッチワイフが3体座っていた。全く同じ顔・同じ身体の人形を見ると、なんだかデジャブというか、変な気持ちになる。


「それで、そういえばあの人形たちって人間から型をとって作ったんだったっけなって思いだしたんだ。で、思ったんだよ。その世界に一体しかないオリジナルの人形が自分の物になったらどんなけ幸せだろう、って。」


私は悲鳴を上げて逃げ走りだそうとしたが、声もかすれ声しか出ず、脚も上手く動かずにもつれて転んでしまった。ゆっくりと男が歩いてくる。どこから取り出したのか、大きな注射器を手に持って。


「紅茶に混ぜてたのはただの痺れ薬だから心配しないで。でもね、この注射器は違うんだ。これは特別製。人間の血液とか体液をゆっくりゼリー状にして固めちゃうんだ。」


なんとか逃げ出そうと床を這っている私の前に男が立ちふさがる。


「ねぇ。そんな怯えて逃げようとしなくても大丈夫だよ。彼女らを見てご覧。すこくキレイなだろう。僕、ダッチワイフの扱いはとても丁寧なんだ。」


振り向くと、私の人形たちが椅子に座って姿勢を1mmも変えないまま虚空を眺めている。私もああされてしまうのだろうか。コイツの手によって。


男は私の頭を押さえつけると、首筋に大きな注射針をゆっくりと挿入した。



「ハァハァ、ハァハァ。もうちょっとで良くなるからね。」


「……いやぁっ! やめて…!」


男は私に注射器を刺した後に体中を弄ってきた。太ももを揉んだり、お腹を揉んだり、胸を揉んだり……。ゲル化薬品が一所で固まってしまわないよう、揉んで全身に薬品を行き渡らせるためらしい。


痺れ薬の効果が少しずつ切れてきた私は、一方で身体が中からゆっくりと重く、固くなっていく感覚の気持ち悪さを感じていた。そしてそれを打ち消すかのような男の手によるマッサージ。こんな時に私は性的な快感さえ感じていた。


「ふあああっ あああっ!」


薬品の作用で内側にシコリのようなもののできた胸を男が揉みしだく。するとシコリはほぐれて溶けて、胸は赤みを帯びて火照ってくる。でも揉むのをやめるとまた奥にシコリの感覚が戻ってくる。でも、それは揉む前とは違う。シコリは少しずつ大きくなって、火照って、熱くなって、敏感なものになっていく。


胸だけではない。肩やお尻や太ももや足の先まで、男はゆっくりと全身を揉んでいく。その度に固くて熱くいシコリは全身に広がっていった。


「ハァハァかわいいよカオリちゃん」


「(私はメグミだよ。なんなのカオリって……)」


男は自慰をするかのように、もしくは作業台に載せた人形を弄るかのように私の目を見ず揉む作業場所だけを見て全身を触ってくる。気持ち悪い、けど快感は止めどなく押し寄せてくる。


胸をまさぐられた時、半立ち気味の乳首がぐんぐんと固くなってブラを下から押し上げる。


「このままだと変に胸が潰れたままになっちゃうな」と言うと、男は私の衣服を剥ぎとった。そして揉みを再開する。


「(あぐぅぅ! こんなの、すごい、も元に、カハッ、あふぅ、……ぁはぁぁぃぃぃっっ!!)」


くにゅぅ、と親指でシコリを解きほぐされた時、その場所がびくんびくんと悦びで痙攣する。もっともっとと全身でジェスチャーしてマッサージを求めてしまう。こんなことをしてたら薬品が全身に回って、本当にダッチワイフになってしまうのに。でも抵抗できない。やめられない。


痺れ薬の効果はとっくに切れているのに、今度は硬化剤の効果で動けなくなってきている。熱を持ったシコリはもう全身に広がって、薬のせいか快楽のせいか私は自分の意志で腕の一本・指の先さえ動かせなくなってきていた。


「うん、もう固くなってきた……ほら……」


床に寝かせて散々全身を弄くり回した男は、私を抱えると手を当てて立たせた。たしかに脚の関節は曲がらずに直立したし、まるで人形のようだ。



何時間愛撫をされていたのだろう。ようやく解放された私は、少しずつ冷静さを取り戻してきていた。


もう身体もほとんど動かない。ただ、右腕が少し、左股関節が少しなら自分の意志で動く。男はそれに気付いていない。


男は何時間にも及ぶ運動で流石に疲れたのか、手で額の汗を拭っている。こちらを見ていない。チャンスが有るとすれば今しかなかった。


「(こんのおおおおお!!)」


「っ! うわあああ!!!」


バーン! ガシャーンッ!


ほとんど動かない関節を使い、体重を乗せる感じで私は男の方に襲いかかった。私に倒れかかられた男は不意を突かれたのか激しく転倒し、頭を激しくテーブルに打ち付けて床に倒れた。


反撃は首尾よく成功した。いや、成功しすぎたのかもしれない。


男は床に倒れこんでから「うぐぐぐぐ……」と何度か呻くと、私の下敷きになったままうんともすんとも言わなくなってしまった……。



私が動けなくなって、男が動かなくなって、数日が経っていた。


痺れ薬は時間とともに効果が切れるタイプだったけども、硬化剤はそういうものではなかったらしい。あの最後の反撃以降、私は自分の意志では身体のどこも1mmも動かせなくなっていた。


だけど身体はまだ火照ってる。床と男に接している面さえ、重力で圧迫されてジンジンと痺れるようだ。むしろ硬化剤は時間とともに効果が強くなるタイプの薬なのかもしれない。


だけどもやっとこの状況から開放される時が来た。数日間無断欠勤が続いたためか、男の会社の関係者らしき人たちが大家と一緒にドアを開けたのだ。


彼らは死体が二体転がってると思ったのだろう。「ギャッ!」と声を上げてドアを閉める。十数分後には救急車と警察が到着した。



「(やっとこれで助かるんだ……。)」


消防隊員は家に踏み込んで私達の方を見ている。私は血中に硬化剤を取り除いてもらって、やっと普通の生活に戻れるのだろう。


と期待して救いの手を待っていたのだが、消防隊員は死んだ男の方だけを担架に乗せるとそのまま走り去っていった。


ええっ なんで??と思っていると次は警察である。


「う~ん。事件性はなさそうですね。鍵もかかってましたし」


「ダッチワイフで遊んでいたらバランスを崩しちゃったんだろうな。」


ここで私は初めて私自身が他の人形と同じようにダッチワイフの製品の一つだと誤認されていることに気付いた。たしかに、キッチンには私と同じ形をした人形が3体ある。そしてそれらは体の形もほくろの位置さえ私と一緒なのだ。



「最近のダッチワイフってすごく精巧なんですね。魂入ってそう」


警官の一人が床に倒れた私のそばにしゃがみ込んで顔をマジマジと見る。そりゃ精巧で魂が入っている。だって私は本物の人間だもの。


警官は私の心の声に耳をかさず無遠慮に口を開けて指を突っ込んできた。舌を引っ張りだすと感想を続ける。


「ほら。見て下さいよ。この口に突っ込んだらすごく気持ちよさそう。」


私はゾッとした。


「そら。もう帰るぞ」


「あっ ここ。玄関に女性物の靴がありますけど……」


そう! それは私の靴だ! これで気付いてくれれば……。


「このダッチワイフのだろ。履かせて遊んでたんだろうな。変わった趣味だよ」


警官たちはそう言うと、消防隊員と同じように私には一瞥もくれずに部屋から去っていった。



また数日後。今度は男の遺族たちが部屋に入ってきた。遺品整理らしい。


「兄さん。東京でこんなことして遊んでたのか……」


遺族たちは消防隊員や警官たちと同じように私をダッチワイフコレクションの一部だと思い込んでいた。


「どうする? 捨てる?」


「(まって! 私は人間よ!!)」


遺族の一人が区指定のゴミ袋を広げてキッチンに居たダッチワイフの一人を中へ押し込んでいた。三角座りをさせるとなんとか人間一人が収まる。が、それは私の死体に見えた。


私もこうやってゴミ袋に入れられて、外のゴミ捨て場に捨てられて、他のゴミと一緒に回収車を待つのだろうか。ゴミ回収員に他のゴミと一緒に収集車に入れられ、回る圧縮扉でコンテナの奥に押し込まれてしまうのだろうか。そしてクリーンセンターに運ばれて、大きなUFOキャッチャーのようなゴミ掴みで掴まれ、焼却炉に投げ込まれてしまうのだろうか。


私は自分の末路を想像して身震いした。


「いいや、このタイプのダッチワイフは中古でもいい値段で売れるからな。押し入れに箱があったろ。アレに入れてリサイクルショップに持って行こう。」


私の叫びが聞こえたのか聞こえなかったのか……いや、聞こえなかったのだろう。私たちは中古のダッチワイフとして売られることになった。


全身を除菌シートで拭かれる。全身に広がったシコリと悩ましい火照りが消えない私は、身体を広げられて拭かれている時にも部分部分からの愉悦が脊髄や脳に痺れを送ってきて心は嬌声を上げていた。だれも気付かなかったが。


「状態のいいものを箱に入れて持って行こう」


「(そんな……)」


人形になって2週間も経っていない私は私のダッチワイフを入れていた箱に入れられてしまった。


手を針金で括られ、脚を開脚させられて性器を丸出しにし、身体は衝撃吸収用の発泡スチロールに包まれて箱の透明な面から外を眺めている。もう誰にも見分けがつかないだろう。誰が箱に入れられたダッチワイフの内一体が人間だなんて想像するだろうか。


私は箱に入れられてマシだったかもしれない。男が実用用として使っていたであろう最も状態の悪かったダッチワイフは、透明なビニール袋に入れられて運搬されることになったのだから。私がああなっていたら、運ばれる最中の衝撃からの快感で頭がおかしくなっていたかもしれない。そうやって私は自分を励ました。



そうして私は店頭に並んでいる。私が初めて私をDVDレンタルショップのアダルトコーナーで見つけた時と同じ格好をしたダッチワイフ カオリの中古品として。


袋に入れられた元実用用の私は痛みが激しかったのか、それに元箱がなくて見栄えもしなかったのだろう。買い取られてから2週間もしないうちに在庫破棄処分となったようだった。再びゴミ袋に詰められた私はなんとなく悲しそうな目をしているように見えた。


一方、私自身は箱に入れられたまま棚に並んでいる。ぽっかりと口を開けたまま、客が私の身体を舐めるように眺め回すのを見返す。一緒に来た私たちの内1体はもう売れてしまった。残るのは私ともう一人の私の2体だけだ。


客の会話から推測するに、私たちには保証書が付いていて、まだ保証期間内らしい。最初に売られた時点から5年間が保証期間なのだとか。でも保証期間の計算は間違ってると思う。私が生まれたのは二十数年前で? あれ、まだこの体になってから2ヶ月も経ってなかったっけ? まぁとにかく期間がおかしいのだ。一緒に並んでるあの子は合っているのだけども。


あの時。男の部屋を遺族が整理していたあの時、私はゴミとして捨てられてしまったほうが良かったのかも知れないと思い返すことがある。それは客にいやらしい目でジロジロと品定めされている時と、閉店後真っ暗になった店内で視線を変えられないまま虚空を眺めている時だにだ。


もしゴミとして捨てられても、もしかしたら清掃員に人間と気付いてもらえることができたのかもしれない。それに気付いてもらえなくてもあのままゴミ収集車の圧縮扉で圧縮されて体全身がバキボキになって、焼却場で燃やされて終わっていたはずだった。こうやって性具として他の商品と一緒に陳列され客に品定めされる状況に陥らなかったのだ。


今では、大量生産された化粧箱にキレイにラッピングされて、ダッチワイフの入った一体として客が買うのを棚の中で待っている。これじゃ誰も私を人間だと気付かないだろう。



……いや、そもそも。


そもそもだ。最初に全身の金型を作ろうと思い立った時からそれは始まっていたのかもしれない。年老いて体型が変わってしまっても、身体をドロドロに溶かして型に入れれば若いときの姿に戻れるだなんて。私の若い姿が男たちや社会にとって価値があったとしても、私自身にとって何の価値が有ったのだろうか。


「若くて一番いいときの身体」を保存しておかないのは、年老いた自分に対する罪深い無責任なのだとあの頃の私は勘違いしていた。


外見だけ、女性であるということだけ、穴がある性具ということだけが評価されることに私は何を見出そうとしていたのだろう。


女らしさの強迫観念。美容や痩身摂食療法や『若いジブンの型取り』の様式はまるで生贄の儀式だ。たしかに肉体はこうして救済される対象になったのだが、それで私は救われたのだろうか。



箱に入って商品棚に並びながら、私はずっと考えている……。

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