第11話 南へ

寒い。


さて、出なくてはならない会議に出て、明日、教授に会えば、とりあえず三月第一週まで、約2週間ほど自由な時間が出来る。なので、どっかに行こうと思う。どこ行こうかな。


昨晩、散々いろんなことを考えて堂々巡りならぬ絶望巡りをしたが、今日はそのせいか気分が明るい。つか、あれだよね、なんだろうな、自分たちの属している団体とか組織の権益や維持のためではなくて、広く社会全体のためとか、または世界のためとか、そういう妄想じみた壮大さで、何かをやっている人たちが灯す小さな光を見てみたいと思った。内なる光というか、そういうものを見てみたい。


そして、誰かのそういう光が、なんか、僕のような怠惰でクズの人文系無職の何かを惹起するのだ。ということで、しばらく南の島に行こう。もう誰に何を言われてもいいじゃないか。短期の住込みとか、しばらく滞在とか、そういうことをしようと思う。


ということで、今週末、本を何冊かとPC持って出かけよう。

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