その12

「そこの、メスどもぉ」


「ひっ!」と悲鳴を上げられただけでも大したものだ。


加賀美はすっかりと目が血走り、両手足が俺の血でまみれた、殺人鬼かなにかのような風体になり果ててんだから。


「女ども、みんな脱げ。順番に抱いてやっからよ。俺のような素晴らしい特殊能力者の遺伝子がもらえるなんて最高に名誉だろが」


女子たちは脱ぐどころか立っているだけでいっぱいいっぱいだろう。


これはどういうことだ? 確かに加賀美には血の気が多いところもあった。しかしここまで常軌を逸しているなんて情報はない。


腕輪と一緒に理性のたがでも外れやがったか?



続く。

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