その7

みっともないぜ、そのクソな先輩ってのもよ。男のくせにしっかりフラれることもできないのか? それに元凶はそのクソな先輩の横暴じゃねえか。4人で文句をいうならその女の子ひとりじゃなくて、まずクソ先輩にいうべきじゃあないのか?」


「へえ……なら、どうやるってんだよ。俺に土下座でもしろってのか?」


「ん?」


ドアから新しく登場した男、それが件の先輩らしい。ひょろりとした長身で、黒いショートにした髪がつんつんにセットしてあった。


「お前、有名だよなあ、船見。俺は……」


加賀美刀祢かがみとうやだろ。三年生でも特に有名な特殊能力者」


「知ってんのかい」


「当たり前だろ。俺はバイト部なんだぜ? 学園内の有名どころの能力者の能力は全部把握しているっつーの。この手のバトルものでお約束の能力当ては俺相手には無意味だぜ?」



続く。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る