鶴岡マンション

テニ子☆

鶴岡マンション

私は引っ越してきたばかりの鶴岡マンションの前に立っていた。

今日からここが私の家。初めての一人暮らしにドキドキする。

階段で最上階四階まで上り突き当たりまで進むと

407号室のプレートの下に佐伯とある。


ドアをゆっくり開けて中に入る。なかなか綺麗な部屋だ。

ダンボールの間を縫って進み備えつけの鏡の前に立つ。

「407号室に引っ越してきました佐伯 晴美です。

どうぞ宜しくお願い致します。」

笑顔で挨拶する練習をする。

よし。これで第一印象はバッチリなはず。

さっそく挨拶に行ってこよ。


部屋を出たら笑顔を作ってお隣さんのインターホンを鳴らす。

………出てこない。

もう一度鳴らしてみる。

〈はーい。〉

三十代ぐらいの女性だ。

「お隣に越してきた佐伯です。ご挨拶にきました。」

少し待つと扉が開いた。

「407号室に引っ越してきました佐伯 晴美です。

どうぞ宜しくお願い致します。」

「あーあー。ごめんなさいね。掃除機かけてて全然聞こえなくて

何回も鳴らしたでしょ。あっ、私は加賀美32歳です。はいー。

どうぞよろしく。」

目が合うとあっと笑った。

少し立ち話してお土産を渡すと次の部屋へ向かう。

4つの部屋に挨拶して部屋に戻った。

今日のところはこんなんでいいか。

4つの部屋の住人はみんないい人だった。

406が加賀美さん、405が鈴木さん、404は不在だった。

403は古島さん、402が菱沼さん、そして401が森下さん。

加賀美さんと古島さん森下さんは女性だ。

古島さんと菱沼さんは年が近くて仲良くなれた。

明日は404号室に行ってみよう。

そう思ってべットに入り目を閉じた。







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