いくらでも膨らむ人の欲望。願いが叶うとしたら願ってしまうことでしょう。すべての願いを叶えてほしいと。しかしその願い方が予想外でびっくりです。そしてその後の怒涛のような展開にもびっくりです。その驚きや主人公の焦りなど、描写が拍車をかけてきます。面白いです。
で、終わっとけって事です。←え?普通なら願い事を増やす方向に願う。でも、それって三つ目の願い事を叶えた時点で終了だから、「じゃあ、叶えられる願いは無限にしたよ、次の人はラッキーだね、バイバイ」って感じになるんだろうな。今作の凄いところはあえて願いを増やす方向では無く、○○○を増やした事だ。おそらく解決策はなきにしもあらずだが、願いを叶えた者を圧倒的パワーで焦燥させ思考能力を奪っていく描写が実に面白い。詳しくは是非、読んでみて下さい。
やられた! 願い事を三つ叶えられるという設定自体は、ごくありふれたものなのですが、「これはきっとこうなるだろー」などと、短絡的な予想をしながら読み進めていたら、まったく思い掛けない展開でした。いやービックリした(笑)。
すごく、誰もが目ではっきりと、伝わってくるのではないかという表現と、世界観でした。ちょっぴり、うわぁ、びっくりした!となる展開。全ては作者様の素晴らしい演出…!!あの童話の「3つの願い」と、日本人の独特の欲望を見事にコラボレーションしていると感じました。脱帽です。嗚呼、日常とは素晴らしい!