ExpErimenTal animal- Original-

れいやスン

第1話

 あれ??なんでだ・・・WiFiが繋がんないぞ・・・くっそ、これじゃあイベント回せねぇじゃんか。イライラする・・・通信制限かかってんだよ。


 って、やべぇこんな時間かよ、学校行かなくちゃ遅刻する。


 急いで準備をして俺は学校へ向かった。珍しく隣に住む幼馴染と出会い一緒に登校することになった。いつもは部活にも入ってないから朝練とかもないしギリギリに家でるから隣に住んでても一緒に学校いったのは入学してから2週間くらいだけだった。


「奏汰君珍しく朝早いね~」

「そうか?ギリギリに家出たんだが、どっちかと言うとお前が遅いだろ」

「え??今7時だよ!!時計見てみて!!」

 スマホを取り出して見てみる・・・やっぱり8時30分だ・・・

「8時半じゃねぇか ほら見てみろ」

「それ奏汰君のスマホの時計ずれてるんじゃない?ちょっとかしてよ!」

 返事をする前にさっとスマホを奪われた。

「あれれ?日付もずれてるよ今日は4月26日なのに4月1日になってる!」

「え?まじで??ほんとだ・・・ずれてる」

「設定で日付と時間戻すよ?」

「おう」

「あれ、年もずれてるよ?2045年になってる」

 あいつの仕業か・・・2045年、今姉貴がハマって色々調べてる2045年問題。姉貴がきっと時間を変えたに違いない。時間が大袈裟にずれたことによってWiFiに繋がんなくなったのか・・・うっぜぇ・・・

「奏汰君とまって!!」

 踏み切りの遮断機が降りてた イライラしてたせいで気がつかなかった。

「あっ!朱雅さんだ!」

 え?姉がこんな時間にと思いつつ顔をあげると遮断機の向こう側に姉がいた。

「奏汰・・・この世界は偽者、この世界でどんな良いことをしたって、どんなに悪いことしたって、全部嘘。どんなに頑張って生きて皆に認められて、凄い発明をしたって歴史に名を残したって全部嘘。それはたちの設計シュミレーション。」

「何言ってんだよ?ってか姉貴勝手に人のスマホの時間変えんなよ、WiFiつかないし、朝早く学校来てしまうし迷惑だよ!」

「奏汰・・・さよなら。私は本当の世界へいく、本当の世界であなたを守る。」

「おい、なにしてんだよ、やめろよ」


 悲鳴とブレーキの音と何かが壊れる音がした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る