おまつり

 あのいたづらな日も過ぎ

 せみの声も懐かしくなる頃


 屋台とおみこしとけんそうの夜

 

 人混みの中、まるで別世界の住人となる


 今日はいつもと違う神社の奥で

 不思議な踊りを踊っている

 あの子はだあれ?


 夜はいつもより賑やかで

        秘密の儀式は続いてゆく


 風はざわめき、林はうめき、

          月は妖しく光をはなつ


 笛の音の先には小さい神様が

        楽しそうにはしゃいでいたよ


 この刻はいつまでも続いている

          切り取った流れの一つだ


 ふと気付くとすべては終わっている


 静寂の闇の中で、それでも月は笑っていた


 繰り返す時の中でまた夢の続きを見よう


 きっとまだ覚えている、覚めない夢の中で

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