第76話:三人称

 三人称は、いろいろな流派があります。

 まあ、それはここで詳しくは話しませんので、調べてください。


 さて。

 やはり三人称でよくあるミスは、以下のようなものでしょう。



●三人称神視点でキャラを激しく切り替えてしまう

 これがもっともあるミスです。

 神視点は、キャラの心の中までいけるため、深い描写ができます。

 しかし、深いところに入っているのに、ころっと別のキャラに視点がいってしまうと、読者はついていけなくなります。

 実は、三人称神視点は、もっとも難しい描写だと思います。

 初心者は、つい自由度の高さから選びがちですが、避けることをお薦めします。



●三人称俯瞰視点と三人称神視点を行き来してしまう

 俯瞰視点は、キャラクターの心の中が推測できても、わかってはいけません。

 神視点は、キャラクターの心の中がわからないと駄目です。

 神視点の場合、「AはBをこう思ったのかもしれない」などという推測は書けません。

 すべてわかっている視点です。

 この二つの視点を混ぜてしまうと、ご都合主義に見えてしまいます。



●三人称キャラ視点でキャラが細かく切り替わってしまう

 一人称に近い形で書くキャラ視点(背後霊視点、単視点)の場合、キャラクターを決めたら少なくとも章等の区切りがくるまで他のキャラクターに変更してはいけません。

 混乱の元になります。

 これはけっこう多いミスです。



 また、三人称での段落わけは、「描写対象物変更」に合わせるとよいでしょう。

 この辺も一人称と同じです。

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