第59話「コーラは好きですか?」
「久々だな、ヘルプデスク! 南さんだぞ!」
今回の南は最初から戦闘モードです。
なにかネタをふっかける気マンマンです。
「いくぞ、今日のお題だ!」
「ちょっと南さん。うちは笑点じゃないんですから。お題なんていらないんですよ」
「今日のお題は、コーラ!」
「…………」
皆籐のツッコミを華麗にスルーして、南はお題を提供します。
かなり強引になってきました。
「コ○・コーラ派と、ペ○シコーラ派、それにキ○ンメッツコーラ派もいれて、さあ君はどれが好き? 言っておくけど、ドク○ーペッパーやメッ○ールはコーラじゃないよ! まずは、花氏さん!」
「……チェ○オ・コーラ」
「はい、来た! 選択肢にないやつ!! 中部エリアしか売ってないんじゃないの、今! 高槻市にでも越しなさいよ!」
選択肢にないものを言われた癖に、妙に詳しい南です。
どうやらあらかじめ調べておいたのでしょう。
選択肢外のものを言われても、ツッコミできるように用意するとは心構えが違います。
ところで、今まで黙っていましたが、この物語の時代設定は近未来です。
なので、この時代に中部エリアで売っているのかどうかわかりません。
かなり無責任ですね。
「では、上空さん!」
「でしたら、私はコ○・コーラ・ゼロ……」
「ブッブー! ゼロはコ○・コーラと認めません!」
「ど、どうしてですの!? わたくしは糖分もカロリーもいらないので、もし飲むのでしたら――」
「だったら、コ○・コーラを飲むな! コ○・コーラを舐めるなよ!」
「え~……」
南のよくわからない勢いに、悠は呆れてしまいます。
たまにいますよね、こういう人。
「それなら、石野さん!」
「はい! それでは、グ○コ・コーラ!」
「グリ○・コーラは、発売が1961年! 作者さえ生まれてないよ!」
ええ、まあ……。
「なら、ルートビア……」
「それ、コーラじゃないし!」
「なら、サ○ケ」
「それも違う! ってかマニアック!」
「チェ○ー・コークとか?」
「もう売ってないよ! ってか、どーしてそんな古いのばかり!? 石野さん、JCだよね!?」
「てへ★」
「かわいいから許す!」
今日の南は、いつもにまして絶好調です。
鋭いツッコミでビシバシと斬っていきます。
「じゃあ、最後は皆籐さん!」
「三○矢サイダー」
「まったくコーラ関係ないじゃん!」
「あ、それならわたくし、メロー○エローとか好きでしたわ」
「それなら、マウン○ンデューとかも」
悠と夢子がのってきます。
「私は健康的に、ゲ○ルシュタイナーですね!」
圭子はとうとうミネラルウォーターにまで及びます。
「そ、それなら、オレだってC.C.○モンとか……」
もともと仲間の輪に入りたがりの南も我慢できなくなり、本題を忘れて会話に参加します。
すでにカオスです。
みんなで好きな炭酸飲料水を楽しそうに語りはじめました。
「……やれやれですねー」
その会話をマイクロフォンから聞き取りながら、ミクリの画像はため息をつきます。
「当初の議題も泡と消えて、気が抜けた話になりましたねー……コーラの話だけに! ……プッ!」
我ながらうまくできたと考え、ギャグを記録するミクリでした。
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■用語説明
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●コ○・コーラ
スカッと爽やかなやつですね。
●ペ○シコーラ
あの哀愁漂うヒーロー、ペプ○マンはどこにいかれたのでしょう?
●キ○ンメッツコーラ
特保になっていましたね。
●ドク○ーペッパー
略称「ドクペ」。
非常に癖が強く薬臭いという嫌い派と、この癖がたまらんというファンにわかれる商品です。
コーラのようでコーラではありません。
●メ○コール
韓国製で、砂糖入りの甘い炭酸麦茶のような味。
●チ○リオ・コーラ
ス○ール等の飲料水を作るチェリ○コーポレーションのチェ○オシリーズのひとつ。
イメージ的には瓶物。
2017年現在では、中部エリア以外でほぼ見かけなくなったらしいですよ。
高槻市は、チ○リオの自販機がたくさんあって愛飲者も多く、テレビで「チェ○オの街」と紹介されたらしいです。
●コ○・コーラ・ゼロ
割と私は好きでした。ただ、同じゼロ系だとペ○シのが好みかな。
●たまにいますよね、こういう人
私の昔の上司です。
●グリ○・コーラ
あのグ○コが1961年に発売したコーラらしいです。
さすがに作者も飲んだことがありません。
●ルートビア
ノンアルです。
イメージ的にはやはり沖縄。
●サ○ケ
サント○ーの製品。
キャッチコピー「コーラの前を横切るヤツ、冒険活劇飲料サス○」だけど、本当に横切っただけ。
正直これは辛かった……。
●チェ○ー・コーク
ドクペに近いと言われたけど、味が調整されて私は好きでした。
アメリカでは「コカ・○ーラ チェリー」。
●三○矢サイダー
日本の炭酸飲料の代表ですね。
●メロー○エロー
●マウン○ンデュー
黄色いのと緑の。
たまに復活したりします。
●ゲ○ルシュタイナー
硬水ですが非常に飲みやすく、作者も好きなミネラルウォーターです。
うまいですよ。
●C.C.○モン
この手としてはかなり長寿な酸っぱい系。
●我ながらうまくできたと考え……
ミクリは自分のギャグに惚れ惚れしているようです。
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