ひつじの街

@toumei_biyori

プロローグ

世界のどこかに

黒い羊が空を泳ぐ街があるらしい。


悲しみに暮れた人々だけが辿り着ける不思議な場所で

ひっそりとそこで心を癒すんだって。


そこでは人々は話す必要がないんだって。

羊たちが全部わかっているから。


誰も言葉を発しないから傷つかず傷つけずにすむ。

太陽が沈む頃一日が始まり

人々はゆっくりそこで呼吸をするんだって。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る