第2話

「始業式早々遅刻とはお前は何者だ?」

「人間です」

「わかった、そのある意味素晴らしい根性を私は教師として指導をしないといけないので放課後職員室に来てください」

反論しようとしたが、草津先生が拳を準備しているのが目に入ったので素直に従うことにした。

行かなければいいじゃないかと思う人がいるかもしれないが、「来ないとどうなるか分かってるだろうな?」と目が語っていたので諦めて行くとことにした。

特に何もない退屈な時間を過ごし放課後を待った。

放課後になり草津先生に指定された学校の端にある多目的室に向かった。

なるべく時間をかけゆっくり向かった。

多目的室に着くには二十分かかった。

今では空き部屋となり、物置の役割をしはじめている。

鍵が開いてたので中に入ると誰もいなかった。

部屋を間違えたのかと思い部屋のプレートを見たが、部屋のプレートには「多目的室」と書いてあった。

それから三十分くらいが経ち、暇だったので置いてあった本に読みふけていると、草津先生が申し訳なさそうに入ってきた。

「いやはや申し訳ない。早速問題を起こした奴がいたから説教をしていたのだ」

「大変なんですね。でも一つくらい連絡を入れてくれればよかったのに。後五分遅かったら帰ってましたよ」

「最もな事をを言わないでくれよ勇神はやみ君。私は君を教育する立場なのだからさ」

草津先生はいつもは見せない女っぽい笑顔をみせた。いつもこんな顔すればモテそうなのに。 しかし草津先生はすぐに教師の顔に戻した。

「さてと本題に入ろうか。去年君を教師として見てきたが、あれだな。なんて言うか性格がひねくれているというより、人間付き合いが苦手のようだな。と言う事でこの私の良心により君を助ける事にした」

大きなお世話だな。そんな気遣いはいらない。

しかも多分これ、俺の為ではない。なんか草津先生に問題があったのだろう。先生の株上げとか部活の顧問にならなきゃいけない理由があるとかだろう。

がしかし、断る事は出来ない理由があった。ひとつ草津先生には大きな借りがあるからだ。多分草津先生は俺なら断れないと思い言って来たのだろう。

「で、なにをやればいいですが?」

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