第26話 お仕事見学。 その2

「ここがオーブン前、それがスープ場でこっちが焼き場でそっちが切り出し場。んであっちが洗い場な」

「は、はい!」

 マオさんの案内で僕は厨房見学に来てます。

 調理行程ごとに持ち場が異なりそれぞれに担当の料理人がついていた。

 皆さん腕っぷし強そうなオニイサンだ。

 僕を気にする様子はなくいつも通りと言った風に仕事をしているけど、自然な動きで僕が邪魔になら無いようにしてくれてるのがわかる。

 厨房の人の間を通るときにさりげなく隙間を作ってくれるし、作業が見えやすいように鍋を傾けてくれる。

 マオさんが具体的な指示を出した訳じゃないのに皆さんわかっているみたいだ。

 これぞ空気を読むってことだよね。


 最初の材料の切り出しから焼き、調味、盛り付けをスムーズに見せてもらって、また客席に戻る。

 カウンター席に座ると店内がほぼ見渡せる。

 お客さんが入ってくるとエプロン姿の店員さんがメニュー表を持って案内する。

 席に着くと水を魔法で出し注文を聞いて厨房にオーダーし、食事が終わった客の会計をして見送る。

 客が帰ったテーブルは皿を下げきれいに拭いておく。

 それらを繰り返し、閉店のあとはフロアと厨房それぞれ掃除をしてから反省会。

 翌日も軽く掃除してから始めるのだそうです。

 食堂の清潔さって大事。

 気持ち良く食事できるよね。

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