平凡なのに魔法使いですみません!!

翔馬

第一章 平凡、トリップする。

第1話 平凡な勇者、に成れなかった僕。

 僕は今日はじめていじめを発見し、勇気を出して注意してみた。

「イイイイジメカッコワルイデスヨ!?」

「…はあ、バカじゃね?遊んでんだし。俺ら友達だし」

 ただのおふざけだった。

 超はずい。

 消え入りたい気持ちで僕はトイレのドアを開けた。


 そこは異世界でした。



 ×××××



「…ハイ?」


 見渡す限りの荒野と薄い水色の空。

 ばっと後ろを振り向く。

 同じ景色しかない。

 三百六十度ぐるりとただただ、だだっ広い荒野と空しか見えない。

 どう見てもここは学校のトイレなんかじゃない。

 屋内じゃない。

 外だ。

「ナニコレ…」

 珍百景に投稿したくなった。

 未だに愛用する折り畳みの携帯をポケットから出し、ぱしゃりと写メった。

 画面を確認すると広い荒野と空がしっかり撮れている。

 うん、目の錯覚じゃなかったようだ。


「うっそだろおお…」



 ×××××



 僕はどうやらトイレからどこかに飛ばされたようです。

 いつからトイレはどこでもどあになった!?

 どうせなら場所は指定させてくださいいいい!!

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