2.さいふ
愛用の黄色いさいふを開けてみる。何が入っているだろう。
ピカピカの一円玉が五枚。
古ぼけた五円玉が二枚。
神社でもらった桜のお守りが一つ。
どこかで拾った百円玉が一枚。
買い物のおつりの五百円玉が一枚。
あの人に、相変わらず赤字だと笑われてしまいそうだ。そしたらこう言ってやろう。かけをしませんか?もし次の本が人気になったら、駅前の駄菓子屋で何かおごってください。皮肉と冗談と本音を交えてこんなことを言ったら、やはりあの人に笑われてしまうだろう。
今日は駅前の駄菓子屋でアイスキャンディーを買って帰ろう。菜の花の味はあるだろうか。桜の色をしたのはあるだろうか。春の期間限定味があったならば買ってみようじゃないか。
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