オペレーティングシステムとは?

 えー、『そんな事知ってるよ、馬鹿にするな!』と思われた方はいらっしゃらない……と云う前提でお話を始めますね。

 一応、この連載は『コンピュータを触った事も無い』人にも分かるよう、言葉を選んで解説するのが趣旨ですので。その辺、ご理解をお願いしておきます。


 さて、表題にも出ました『オペレーティングシステム』。これも、前項にて書いたように、名前ぐらいは聞いた事があるのではないかと思われます。ではコレ、一体何をする為の物だか分かりますか?

 答えを先に言ってしまうと、あなたが操作しているコンピュータの画面を表示したり、文字の入力をする為の用意をしてくれたりと云った、縁の下の力持ち……もとい、最も基本となっているソフトウェアの集合体をそう呼ぶのです。

 因みに、コレの更に下の階層に『BIOS(バイオス――Basic Input Output Systemの略)』と呼ばれる入出力専門の基礎プログラムがあるんですけど、それは飛ばしちゃってください。余裕がある方は別途学習して頂いて結構ですが、そこまで話を掘り下げる必要性はあまり無いと思われますので。


 で、『オペレーティングシステム』なんて長ったらしい名称で呼ぶと疲れますから、以降は『OS』と略します。

 そして、その『OS』ってのは結局何なのよ? と問われれば……もうピンと来た方もいらっしゃるでしょう。そう、代表的なものを挙げると『Windows』や『MAC-OS』と呼ばれる、アレの事です。更に言えば、スマホの操作に使っている『Android』も『OS』の一種です。


 OSの歴史については、これまた別途考えて頂くとして。お手持ちのパソコンに適合したOSをチョイスしないと、全く動作してくれない、という事は既に皆さんご存知かと思います。

 それも、同じ系列のコンピュータであっても、その製造年代によって利用できるOSが変わってくるのです。


 その理由のひとつが、コンピュータ自体の性能。

 皆さん、『CPUが何Ghz以上、推奨搭載メモリー何GB』等と云った但し書きを目にした事は無いですか?

 要するに『そのOSが動作するだけの基礎体力を、パソコン本体が持っていないと対応できませんよ』と言われているんです、アレ。

 此処までで何だか、メーカー側に小馬鹿にされた気がしません? 少なくとも筆者は『何様だオイ、俺のパソコンでも動くようなモノを作れよ』と思ってしまいますね。新しいOSが出るたびに。

 だって、そうじゃありません? 高いお金を出して買った機械が、数年経過して旧式化した時に『中身のOSが変わります、このスペック以下のパソコンは残念ながら新しいOSを入れる事が出来ないので使えなくなります』と言われているんですよ? 悔しいじゃないですか。機械としてはまだまだ動くし、機能も損なっていないのに何故使えないのか? って。


 『なら、無理にOS書き換えなくてもいいじゃん』と云う声も聞こえて来そうですが。哀しきかな、そうは問屋が卸さないと云うのが世の中の常。

 2016年現在、パソコンをネットワークに接続せずに運用している人は、殆ど居ないですよね。この文章だって、インターネットに接続したから読めている訳ですよね。

 インターネットにコンピュータを接続するという事は、分かり易く例えれば『インフルエンザのウィルスが蔓延している密室に飛び込んでいく』ようなもの。とっても危ない事なんです、実は。

 では、何故にウィルスに侵される事も無く、こうしてネット上の情報を読めるのか? 答えは簡単。ウィルス対策ソフトが、パソコンをガードしてくれているからです……が! そのソフトウェアも、OSのバージョンが古くなると機能を止める……と言うより、新薬が作られなくなるんだよと言った方が良いでしょうか。つまり役に立たなくなるんです。

 もっと具体的に言えば、新たなウィルスに対するワクチン(対応プログラム)が開発されなくなるんです。古いバージョンのOS向けには。


 何となく『あぁ』と思った方もチラホラいらっしゃるのではないでしょうか。

 そうです、(コンピュータを取り巻く)全てのモノは、古くなると使えなくなるんです。これが大前提になるんですね。

 繰り返しになりますが、機械としては故障もせず、まだまだ使えるにも拘らず、です。これ、かなり理不尽じゃないですか?


 いや、実は筆者も元はシステムエンジニアであった為、ソフトウェア開発陣の言い分も理解は出来るのです。が、敢えて。

 『俺ならこうじゃなく、こう作る。古いからと云って、見捨てるような真似はしない』と言いたい訳ですよ。だからこのエッセイを書いているんです。


 確かに、もう販売されなくなった旧式な機械を持ち込まれて『直してください』と言われても困ります。

 いつまでも旧式機のサポートを続けて居れば、その分の反動として新機種の開発が疎かになると云うリスクを、メーカーさんが背負っているのも分かるんです。

 しかし!


 『時代遅れ』


 この一言だけで、愛着ある機材がゴミ同然に扱われてしまうのを、あなたは座視できますか?

 私には無理ですね。だから、こんなエッセイを書いているのです。


 ……閑話休題。

 時代が下れば、OSも逐次新しいものにしていかなくてはならない理由が、此処までで理解できたかな? と思います。


 では、次に問題になるのは何か……そう、『どうして新しいOSが必要になるのか?』という疑問に対する答えです。

 が、一旦ここで休憩しましょう。


 本音むき出しで書いているので、時々インターバルを置かないと暴走してしまう可能性があるんですよ。兎に角、アツくなり易い性格なので。

 では、続きはまた次回に……皆さんもゆっくり、ご自分のペースで話について来てください。では!

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