僕と試験管の365の日常

北の村から

第1話

桜は、別れと、出会いの季節に咲く花だ、綺麗に咲き誇り、そして残酷に散りゆく…。

人も又、そんな存在なのかもしれない。

そんな事は微塵も思っていないだろう1人の女子中学生、否、女子高校生が駆けてゆく、容姿から察するに、今日から高校生なのだろう、その顔には笑顔が満ち溢れていた。

走っている方向的に、行先はこの近くの高校だろう。

悲しきかな、あの高校の実態をまだ彼女は知らないのだろう。

卒業生の私がここまで酷い評価を下す程、あの高校の実態は酷く、そしてそれを知るのは、あの高校に入った者のみなのだから。

どんな物語を紡いでくれるのか、楽しみだな。


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