日本バリ鉄(鉄道オタク)古典文学集
ひなもんじゃ
BT草 抜粋一 けいをうのあるにわか
けいをうのあるにわか、デワ失すまで撮らざりければ、心憂く覚えて、ある時思ひ立ちて、ただ一人駅で撮りけり。百草園などで撮りて、かばかりと心得て、帰りにけり。
さてBTの人に会ひて、「年頃思ひつること果たしはべりぬ。聞きしにもすぎて、尊くこそおはしけれ。そも、撮りたる人ごとに、若葉台で撮りしは、なにごとかありけむ。ゆかしかりしかど、編成を撮るこそ本意なれと思いて、若葉台に行かず。」とぞ言いける。BT、それを聞きて、をこがりあざける。
少しのことにも、BTはあいさつきりたきものなり。(撮鉄法師著BT草・52段からの抜粋)
用語
けいをう…現在の多摩と新宿を結ぶとされる古来の交通機関。
にわか…余り交通機関に詳しくないひと。
デワ…検測車。
百草園…多摩南部の地名。
若葉台…「けいをう」の車両基地がかつてあったとされる。
編成…「車両」の単位。
BT…のちに「バリ鉄」と呼ばれる人の古来の呼び方。
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